藤川球児氏「スポーツの力は計り知れない」「開催が今後の希望になれば」…五輪ソフト現地取材で感じた

5回途中1失点と好投し、コールド勝利に貢献した上野由岐子(カメラ・相川 和寛)
5回途中1失点と好投し、コールド勝利に貢献した上野由岐子(カメラ・相川 和寛)

◆東京五輪 ソフトボール1次リーグ 日本8―1オーストラリア ※5回コールド(21日、福島県営あづま球場)

 スポーツ報知評論家の藤川球児氏(41)が21日、東京五輪ソフトボールの日本―オーストラリア戦を現地取材した。気になった選手などを直接チェックする企画「球児がゆく」で同年代の上野由岐子やスポーツがもたらす希望、パワーについて思いの丈を語った。

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 「楽しくがんばれ」「全力でがんばるオリンピック」―。訪れた福島県営あづま球場の入り口などには福島市内の小学生の応援メッセージが添えられた、たくさんの朝顔が飾られていた。無観客でも、その“声”は日本代表選手のみならず、各国・地域のオリンピアンの心に届いているに違いない。

 野球も同じだが、国際大会の初陣は硬くなり、重たい試合展開になりやすい。先発のベテラン上野選手も初回に制球を乱していた。だが、粘り強く最少失点で切り抜けると、尻上がりに調子を上げた。打線もすぐに同点に追いつき、3回の内藤選手の勝ち越し2ランで流れを一気に引き寄せた。

 08年北京五輪で上野選手と一緒に日の丸を背負った。私の中では04年アテネ五輪の際に同学年の松坂大輔(現西武)が野球のエースで、上野選手がソフトボールのエースという印象も強く残っている。自分が昨年ユニホームを脱ぎ、松坂は今季限りで現役を引退する。そんな状況で「同志」が第一線で活躍し、素晴らしいの一言に尽きる。何より、上野選手は同年代の多くの人々に勇気を与える五輪のシンボルだ。今回、最初の競技で開幕投手を務めたことは非常に価値があったと思う。日本の皆さんも五輪選手をリスペクトしてきた、これまでの記憶が呼び起こされたのではないだろうか。

 私は伝える側の立場として現場の空気を肌で感じ、「選手たちのプレーを全力で伝えたい」と改めて身の引き締まる思いだ。コロナ禍の五輪開催に対して、いろんな意見があることは承知している。ただ、実際に競技がスタートした今、懸命に戦う姿を見た方にはどんなふうに映っただろう…。

 やはり、スポーツの力は計り知れない。開催したことが今後の希望になればと願う。ソフトボール日本代表の一丸勝利が、東京五輪が始まったという前向きなムード、いい流れをもたらすことを期待したい。(スポーツ報知評論家・藤川球児)

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