24日登場の池江璃花子「自分がこの東京オリンピックに出ることは必然だった」

池江璃花子
池江璃花子

 23日開幕の東京五輪に出場する競泳の男女日本代表が21日、取材に応じ、白血病の闘病を経て2度目の五輪に挑む女子の池江璃花子(ルネサンス)が「1年前じゃ考えられなかった環境に今いると思うけど、これが自分の運命だと思う」と五輪との“赤い糸”を語った。以下は池江との一問一答。

 ―2度目の五輪へ、現在の調子は。

 「今の調子は結構、いい感じ。完全に調整の段階に入っていてタイムもすごく安定してる。気持ち的にも五輪本番が近づいている時間がある。泳いではいないんですけど、この間、アクアティクスセンターに行って、雰囲気を見ていよいよ始まるんだなって気持ちになりました」

 ―2度目の五輪は気持ちの高ぶり方も違う?

 「個人種目に出る、出ないで気持ちがだいぶ違う。16年(リオ五輪)は個人で決勝に残りたいという若干の自分の中でのプレッシャーもありつつ、楽しみでもあり不安もありみたいな感じだったんですけど。今回はリレーだけ(400メートルリレー、400メートルメドレーリレー)。世界水泳や五輪はリレーだけに出ることが今までになかったのでどういう感じになるんだろう? という気持ちになってる。それはそれでリレーに集中できるから結構楽しみではあります」

 ―以前は「リレーの方が力を発揮できる」と言っていた。

 「100メートル自由形は個人で泳ぐのとリレーでの泳ぎ方が若干違って。その切り替えがなんでできるかは自分でも分からないんですけど、個人(種目)だと、後半のことを考えると前半から積極的なレースをするのが怖くてできなかったりするんですけど、リレーだと『前半から行こう』って気持ちになって、そのまま最後まで泳ぎ切ってタイムが良かったりすることが多いので、リレーに関しては結構、力を発揮できる方だと思います」

 ―無観客開催になった。

 「日本選手権、ジャパンOPも無観客で開催され、16年(リオ五輪)や今までの世界選手権と比べると、自分たちの中での盛り上がりが少ないかなと思う。(今回の東京五輪は)日本選手権に海外の選手たちが入ったかなみたいな感覚になるんじゃないかなと。それはそれでちょっと楽しそうというか、経験したことがないので、どんな感じになるんだろうって気持ちでもあるし。でもレースは自分たちがやるべきことをやるだけなのであとは全力を尽くして、無観客になってテレビの前で見ている人たちが盛り上がるようなレースをできたらなと思います」

 ―闘病を経て復帰し、出場する20年東京をどうとらえているか。

 「2024年(パリ五輪)はやっぱり個人種目でももちろん出場したい。リオの時は7種目ぐらい出て(24年パリは)そうなるかは分からないですけど、しっかり種目を絞って、一番目標を達成したいレースを目指すことはあるかも知れない。今回は、また5年前(のリオ五輪)とは違った雰囲気の試合に臨むので、それをひっくるめて24年を集大成というか。そこで終わりではないとはいえ、しっかり24年で結果を出せるような、自分の中でも気持ちを入れられたら良いなと思います」

 ―きょうのソフトボール競技で五輪がスタートした。

 「正直、オリンピックはもうないんじゃないかなって。2か月前にコロナで緊急事態宣言が続いている状況で思ってたんですけど、ひとまず、オリンピックが決まった選手の一人として無事に開催することができて良かったという気持ちもありつつ、不安もありつつっていう、ちょっと複雑な気持ちで今回の試合に臨むことにはなったんですけど、自分たちのやるべきは、今までやってきたことをそこで発揮するのが一番の目標。本番はまわりの声に惑わされずに、自分のやりたいように泳ぎたいように結果を出せたら良いです」

 ―400メートルリレーの目標は?

 「日本記録(更新は)はもちろんなんですけど、決勝に残りたいと思っています。日本選手権の(女子100メートル自由形決勝の)4人(池江、五十嵐千尋、大本里佳、酒井夏海)の合計タイムだと(五輪では)8番か9番ですごくギリギリの位置にいるので予選からしっかり行かないと(決勝進出が)危なかったりするので、予選でしっかり日本記録を更新して、決勝に残ってさらに決勝ではタイムを上げたいのがチームの4人の目標。自分もみんなもしっかりタイムを上げて達成できたらいい」

 ―国際舞台に戻ってきた。

 「選手村に入ったときは日本に海外の人がいることにすごい違和感を感じましたね。アクアティクスセンターに海外の選手がいることを思うと、すごく不思議な感覚になって、その時に五輪が始まるなっていう気持ちにもなりました」

 ―波のあった5年だった。

 「1年前ではまったく想像できなかった環境ではあるので、本当、オリンピック(代表に)入れたら喜ぼうという感じだったので。オリンピックをめちゃめちゃ意識して臨んだ選考会ではなかったので、いまだにっていう、『自分って病気してたよね?』って。練習中に、今までできたことができなかったり、自分まだ『泳ぎ初めて1年しかたってないんだな』って思った時に、ここまで頑張ってきたんだなって思う。でも、試合で自分が狙った記録を出せなかった時に、やっぱりまだまだだなって感じることが多いので、いろんな気持ち、いろんな感情になることがありますね」

 ―白血病から復帰し、東京五輪で泳ぐ意義とは。

 「1年前じゃ考えられなかった環境に今いると思うけど、これが自分の運命であって、たぶん、オリンピックに出ることがきっと決まっていたんだろうなって。東京五輪が(コロナ禍で)延びたりして、こういう環境での開催になったけど、自分に東京オリンピックに出させてもらうチャンスができたということだけでものすごく大きなものではあったのかも知れないし。与えられた使命というか、自分がこの東京オリンピックに出ることは必然だったかも知れないので、自分が与えられた、このリレーで力を発揮することをしっかり全うして結果に結びつけられたらなと思う」

 ―リラックスタイムは。

 「相変わらず『スライム』の動画を見てる。眠れない時や眠い時にスライムの動画を見ると、心が落ち着くっていうか、すごく体がリラックスする感覚になる。個人的にはホラーも好きなので(笑い)、暇な時は見てます。学生なので課題もしながら過ごしてます。スライド作るのがけっこう苦手で苦戦はしてるけど、自分的には結構クオリティーが高いの作りたいなって勝手に思ってるので、苦戦してるなって感じです」

 ―改めて意気込みを。

 「とにかく決勝に残ってフリーリレーと、メドレーリレーは自由形かバタフライかは分からないですけど、日本記録を更新できたら、かっこいいかなと思うので頑張ります」

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