◆第103回全国高校野球選手権奈良大会 ▽2回戦 智弁学園11―1西和清陵=5回コールド=(16日・佐藤薬品スタジアム)
智弁学園が、5回コールドで初戦を突破した。プロ注目の前川右京左翼手(3年)は3番で出場し、先制打を含む2打数1安打2盗塁だった。
初回無死一、二塁。追い込まれてから、右翼へ先制の適時打を放った。「前脚を柔らかく使って拾えた」。プロ4球団が視察に訪れ、ロッテ・三家スカウトは「さらにもっと振りも鋭くなると思う。そういう素材を持っている」と期待を寄せた。チームは初回に打者一巡の猛攻で5得点。3、4回にも3点ずつを奪い、コールドで勝利した。
前川は大会前に行われた練習試合4戦は、2週間前の五條戦のみ出場。残りの3戦は、右脇腹の張りのためベンチから見守った。「違う角度から試合を見れた」。この日は初回、4回と盗塁に成功。高校通算35本塁打の強打者が「打つだけじゃなく声、守備など細かい部分をおろそかにせずに」と打撃以外の部分でも貢献した。
春夏連続の甲子園出場に向けて「全員で甲子園に行って、この学年で、智弁学園でやってきてよかったと思える大会にしたい」と思いを明かした。「自分の魅力」というフルスイングで、チームを引っ張る。