5度目の候補で直木賞の澤田瞳子さん「葉室麟さんも5回目で受賞しているので、うれしい」

スポーツ報知
「星落ちて、なお」で直木賞を受賞した澤田瞳子さん

 第165回直木賞に輝いた佐藤究さん(43)と澤田瞳子さん(43)の受賞会見が14日、東京・内幸町の帝国ホテルで行われた。

 「テスカトリポカ」(KADOKAWA)で受賞の佐藤さんは山本周五郎賞に続く2冠。佐藤さんは初の候補入り。「星落ちて、なお」(文藝春秋)で受賞の澤田さんは5回目の候補入りでの受賞となった。

 黒のジャケット姿で会見に登場した澤田さんは「まだポカンとしています」と正直に一言。

 5度目のノミネートでの受賞となったことについて「親しくさせていただいていた葉室麟さんも5回目で受賞しているので、うれしいです。葉室さんはどんな時でも書けというストイックな方だった。そういう部分は学んでいきたいです」と話し、「辛いことでも『これは書ける』と思ってしまう作家としての私がいます」と続けた。

 選考委員を代表してリモート会見した林真理子さんは「3時間を超える激論になりました。長い間、選考委員をしている私も初めてというくらいの白熱した議論でした」と選考経過を振り返った。

 澤田作品について「熟練の技、淡々としているところに物足りなさはあったものの、これだけのものを書き上げる技量は素晴らしい。文章力が素晴らしいという声で一致しました」と話した。(中村 健吾)

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