◆第103回全国高校野球選手権大会千葉大会 ▽3回戦 千葉学芸10―0君津商=5回コールド=(14日・ZOZOマリン)
千葉学芸の高校通算70本塁打を誇る今秋ドラフト候補スラッガー・有薗直輝三塁手(3年)は、1安打1打点に終わり、待望の今夏1号は4回戦以降にお預けとなったが、視察した8球団のスカウトからは上々の評価が聞かれた。
初回無死一、二塁で迎えた第1打席は低めのボール球に手を出し、三ゴロが5―4―3とわたるトリプルプレーに。先制機が一瞬にして消える最悪のスタートとなったが、打線は3回に一挙8点を先制。3回の四球を挟んだ4回1死二塁の第3打席では、狙い通りの真っすぐをとらえて中前適時打。「意識して修正できました」と5回コールドに一役立ち、笑顔を見せた。この日は2打数1安打1打点、1四球だった。
快音の予感はしていた。この日は朝3時半に起床し、4時から打撃練習に励んでいた。高倉伸介監督(46)が「そろそろ打ってくれるような気がする」と期待を寄せるような打球を連発。有薗も「逆方向に打てている。きょうは打てる気がしていた」と悔しがったように、状態は確実に上がってきている。
プロのスカウトの評価も上々だ。この日は編成トップクラスを含め、8球団が視察に訪れた。ヤクルト・小川GMは「軸がぶれずに強いスイングができている。当たれば長打が出る。アグレッシブで声も出せる雰囲気のいい選手」。中日・米村アマスカウトチーフは「大型の割には守備がよくてスローイングが安定している」と打撃面だけでなく、守備などの総合力も高く評価する声が聞かれた。
目標は高校通算75本。「調子は上がってきている。次こそは絶対打ちたいです」と有薗。4回戦は15日、千葉黎明と対戦する。