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【こちら日高支局です・古谷剛彦】血のドラマ語り継ぐ「セレクトセール」存在感は増すばかり

3億円で落札されたディープインパクト産駒の「ゴーマギーゴーの2020」(C)Japan Racing Horse Association
3億円で落札されたディープインパクト産駒の「ゴーマギーゴーの2020」(C)Japan Racing Horse Association

 サンデーサイレンス産駒の活躍が、「セレクトセール」に多大な影響力を持ち、ラストクロップが登場した03年まで主役の座は譲らなかった。ポスト・サンデーサイレンスは、なかなか定まらず、当歳セッションの最高価格を振り返ると、ダンスインザダーク(04年)、シンボリクリスエス(05年)、キングカメハメハ(06年)、クロフネ(07年)、ディープインパクト(08年)、ダイワメジャー(09年)、ネオユニヴァース(10年、11年)と目まぐるしく変わった。

 ディープインパクトの初年度産駒が登場した08年、落札額の上位10傑の中に、最高額を含む8頭がディープ産駒だったので、これで確定かと思ったが、最高額を奪取するまで4年もかかった。産駒がデビューするまでの期間は、このような現象が起こるのは当然だが、初年度産駒から桜花賞馬が誕生すると、その地位は不動のものとなり、上場馬を出し続けた一昨年まで、「セレクトセール」の主役だった。昨年の当歳セッションでは、上場馬がなく、ハーツクライにその道を譲ったが、そのハーツクライも21年世代がラストクロップとなり、上場された3頭はすべて2億円を超えた。

 話はディープに戻ると、1歳セッションでラストクロップが3頭落札された。最高価格タイとなる3億円の「ゴーマギゴーの2020」(牡)は、各パーツにボリューム感があり、父とはタイプが違う。個人的には、1億2000万円で落札された「ワッツダチャンセズの2020」(牝)が、ディープに非常に似たコンパクトにまとまった馬体で、歩きの柔軟性も好みだった。

 何にせよ、「セレクトセール」が生んだスーパーホース・ディープインパクトは、その子供にも多大な影響を持つ。キズナ、サトノダイヤモンド、リアルスティール、サトノアラジン、シルバーステートが、1億円超えとなる産駒を今年の市場で送り出した。

 また、キングカメハメハも「セレクトセール」出身初のダービー馬で、ディープインパクトに負けず、ドゥラメンテ、ロードカナロア、レイデオロなどを輩出した。ロードカナロアとドゥラメンテは、1歳と当歳ともに1億円超えを複数出し、初年度産駒が当歳のレイデオロは、早くも5頭が1億円を超え、ロードカナロアを脅かすような、ポスト・キングカメハメハに浮上する人気を博した。

 上場馬が1億円を超えた種牡馬を見ると、1歳セッションでは16頭(ハーツクライ、ロードカナロア、ディープインパクト、エピファネイア、サトノダイヤモンド、ドゥラメンテ、キズナ、サクソンウォリアー、サトノアラジン、ジャスティファイ、シルバーステート、ダイワメジャー、バゴ、ハービンジャー、リアルスティール、ルーラーシップ)、当歳セッションは12頭(キズナ、レイデオロ、ハーツクライ、エピファネイア、サトノダイヤモンド、ドゥラメンテ、アメリカンファラオ、ジャスティファイ、フランケル、ブリックスアンドモルタル、モーリス、ロードカナロア)と、これほどバラけた年はない。種牡馬はもちろん、母の競走成績やブラックタイプの吟味が、年々重要性を増している。

 母系の重要性を浸透させ、父系をセール出身馬で広げているように、「セレクトセール」は四半世紀で、日本の競馬を大きく発展させた。キングカメハメハとディープインパクトの上場馬がなくなり、ハーツクライも来年の1歳セッションが最後となる。1つの時代が終わったと感じても、競馬の醍醐味である血のドラマを語り継ぐ「セレクトセール」の存在感は増すばかりだ。

(日刊競馬解説者)

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