【石川】金沢龍谷の146キロ左腕、井上透摩が14三振、5安打で完投勝利 プロ9球団が視察「変化球が非常に鋭い」

スポーツ報知
14奪三振と好投した金沢龍谷のエース井上

◆第103回全国高校野球選手権石川大会 ▽2回戦 金沢龍谷3―1七尾(11日・弁慶)

 プロ注目のMAX146キロ左腕、井上透摩(金沢龍谷3年)が、5安打、14奪三振、1失点で完投勝利し、初戦を突破した。9回には2球を投げたところで、雷鳴のため試合は10分中断したが、集中力はキープ。「フォームを確認しながら、『勝つ、勝つ』と念じていた。いい流れをつかめました」と井上。最後の138球目は、こん身のストレートで空振り三振を奪って締めくくった。

 真骨頂を見せつけた。183センチ、75キロの体格から繰り出すストレートの回転数は、プロ並みの毎分2200回転をマーク。切れのある速球に加え、スライダー、スプリット、カーブ、ツーシームと多彩な変化球で、次々と三振を奪った。プレッシャーのかかる夏の初戦だったが「練習の成果を出すだけ。あまり緊張はなく、ピンチでも楽しかった」とケロリとした表情を浮かべた。

 ネット裏ではヤクルト、阪神、オリックス、西武、中日、DeNAなど9球団のスカウトが視察。阪神の筒井和也スカウトは「1年生の時から注目しているが、3年生になって、心も体も成長した。まだ、細かいピッチングはこれからだと思うが、変化球は非常に鋭く、おもしろいものを持っている」と評価した。

 7月4日の練習試合では、県外の強豪校を相手に18三振を奪うなど、絶好調をキープ。この日の14三振は、公式戦で自己最多となった。「目標は甲子園出場。これからは全試合で完封したい」と井上。勢いに乗るエースが、初の聖地を目指す。(中田 康博)

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