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【神奈川】元楽天投手の鶴見大付・加藤正志監督が初陣飾れず

公式戦初采配も白星を飾れなかった元楽天の鶴見大付・加藤正志監督
公式戦初采配も白星を飾れなかった元楽天の鶴見大付・加藤正志監督

◆第103回全国高校野球選手権神奈川大会▽1回戦 座間4―2鶴見大付(10日・サーティーフォー相模原)

 攻めている時も守っている時も、常にベンチから身を乗り出すようにして戦況を見つめていた。「1回戦で負けるのは悔しいですね…」。公式戦初采配を白星で飾れず、鶴見大付・加藤正志監督(31)はうめくように言った。

 東京実―鶴見大―JR東日本東北と進み、貴重な下手投げの投手として2014年ドラフト6位で楽天入り。現役生活は通算10試合に登板したのみで勝ち負けなし。わずか2シーズンで引退したが、その時からアマの指導者を志し、学生野球資格を回復。社会人のクラブチーム、企業の軟式野球チームでプレーしてきたが、今年4月から鶴見大付の監督に就任した。「指導者になりたい気持ちがあったので、お話があった時は素直にうれしかったです」。出身地の横浜市鶴見区にある高校で指揮を執ることになったのも、運命だったのかもしれない。

 就任時はコロナ禍のまっただ中。全体練習ができない期間は個人のスキルアップに努めた。「選手は一生懸命、課題に取り組んでくれました」。迎えた初の公式戦。初回、1点を先制されたその裏1死一塁でエンドランを仕掛け、さらに二盗も決めるなど最速138キロを誇る左腕・近藤佑(たすく、3年)にゆさぶりをかけた。3回に失策がからんで3点を失うが、5回には敵失に乗じて2点を返すと、9回は1死満塁とサヨナラ勝ちの好機を作ったが、あと1本が出なかった。「楽しくもありましたが、難しくもありました。4点差に開いた時にどうすればよかったか…。そのあたりが課題です」と初采配を振り返った。

 「もっとやれた」と悔しさを繰り返した指揮官。スタメンに並んだ2年生6人が、新チームの主力になる。「大事なところでミスが出ないよう、口酸っぱく言っていきたいです」。まだまだ伸びしろがあるチームに、これまでの野球人生で得たものを注ぎ込んでいく。

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