五輪好きの日本人に五輪が嫌われていく理由 聖火セレモニー東京初日で感じたこと

スポーツ報知
東京・町田市で行われた聖火セレモニー会場では警官、警備員の姿が目立った

 東京五輪の聖火リレーが9日、開催地の東京都内で始まった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、都内での公道リレーは島しょ部を除く全域で中止となったため、初日は町田市内でトーチキスなどのセレモニーだけが行われた。

 町田市内の公園で行われた聖火セレモニーを取材して、東京五輪が開幕直前になっても盛り上がらない理由、むしろ、五輪が嫌われていく理由を実感した。

 一般市民は公園内に立ち入ることはできない。私はセレモニー中は公園内に入らず、公園に面した公道を歩きながらセレモニーの様子をうかがった。公園内の外側に立てられたテントとテントの間から辛うじてセレモニーの様子が見える。当然、そのスペースに人々が集まる。すると、すかさず警官と警備員が「立ち止まらないでください!」と声をかける。

 言葉は丁寧だが、威圧的だった。はっきり言って、感じ悪かった。集まった人々から不満の声が漏れた。

 聖火リレーを春から取材している同僚記者に聞くと、当初は、それほど警備は厳戒ではなかったが、五輪開催反対派の声が高まるにつれて、警備は厳しくなっていったという。

 もちろん、警備は重要だ。ただ、警備を厳しくすることで、多くの市民からひんしゅくを買う。つまり、手詰まり。

 東京都内の聖火リレー(セレモニー)は開幕まで続く。聖火セレモニー開催に尽力しているスタッフがいることは理解している上で、あえて言えば、こんなセレモニーはやらない方がいいと思う。セレモニー会場周辺が密になるというマイナス面もある。公道から全く見えない場所ならまだしも、公道からちょっとだけ見える町田会場の設定は特に意味不明だった。

 本来、日本人は五輪が大好きなはずだった。しかし、今、多くの人に五輪が嫌われていく。スポーツ記者の立場としても、ひとりのスポーツ好きとしても、残念でならない。(記者コラム・竹内 達朗)

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