「おちょやん」鶴亀家庭劇の支配人役でヒロイン支えた西川忠志、新橋演舞場で桂春団治を奮闘中

新橋演舞場の舞台「おあきと春団治」で桂春団治役で出演中の西川忠志。藤山直美と姉弟を演じている
新橋演舞場の舞台「おあきと春団治」で桂春団治役で出演中の西川忠志。藤山直美と姉弟を演じている

 5月中旬に放送が終了して約2か月になるNHK連続テレビ小説「おちょやん」。吉本新喜劇の西川忠志が、鶴亀株式会社で働く熊田を好演したことも記憶に新しい。杉咲花が演じたヒロイン千代の役者としての才能を早くに見抜いていた熊田。千代にイプセン作「人形の家」の脚本を渡し、地獄のような苦労人生の中、女優を続ける決意をさせる重要な人物の一人だった。

 その西川の“変身”ぶりが目覚ましい。いま、東京・新橋演舞場の「おあきと春団治」(26日まで)で、名落語家で知られる桂春団治役に挑んでいる。おあき演じる藤山直美と姉弟を。その父には忠志の実父、西川きよしというレアな配役。

 家庭はあまり顧みなかったが、落語で歴史を残した春団治。天才ゆえに生き方そのものが規格外で破滅的。忠志は製作発表の席で「人物が大き過ぎて演じるのがこわい」と漏らしていた。

 「開幕したいまも正直、こわいです。演じるのが難しいのを通り越してエベレストを登るよう。でも東京の劇場で藤山直美さんの舞台に、父と出られるという幸せ。どこまでこの(作品の)世界の住人になれるか。毎公演が勝負だと思って役に向き合っています」

 不思議な巡り合わせだ。「おちょやん」の終盤、クライマックスに使われた劇中劇が「桂春団治」だった。亡くなって人力車に乗って旅立つ名場面が映し出されていた。素顔の「西川忠志」は若いときからきっちりしていて、まじめを極めたようなタイプ。

 「『おちょやん』での熊田役では中間管理職という組織での立場の大変さも知ることができました。まさか舞台で春団治を演じるとは思いもしませんでした。でも役者は、どんな役もできなければ役者ではありません」。ドラマの熊田と舞台での春団治。真逆のような役どころで大役が続く。忠志の性格から察するに、千秋楽までもがいて七転八倒を続けるのではないか。そして悩みながら演じたこの時期を、役者人生の大きなターニングポイントとして振り返るときがくるのではないでしょうか。(記者コラム)

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