◆JERAセ・リーグ ヤクルト4―3広島(9日・神宮)
東京五輪の4番候補と期待される主砲の仕事は報われなかった。先制と一時逆転の2発も、サヨナラ負け。鈴木誠は「甘い球を仕留められただけだけど、それは続けたい」と前を向いた。4回先頭で左中間の中段へ14号ソロ。勝ち越された直後の8回2死一塁では左越え15号2ランを放った。
7月は8試合で12球団最多5本塁打。5月に新型コロナに感染し、6月は体調の不安と同時に「打つべき球を仕留められず、後手になっている」と分析していた。最近の4発は打席の初スイングで「いいんじゃないですか」。五輪も迫る中、本来の姿を取り戻した。
チームは、連投と移動を考慮した守護神・栗林の休養が響いた。ヤクルト戦は2分けを挟み8連敗で、1993年の9連敗以来、28年ぶりの屈辱。3安打の4番は「いい試合も増えてきているし、ちょっとしたことで変わる」と今季ワーストタイの借金16に沈むナインを鼓舞した。(安藤 理)