【明日の金ロー】「バケモノの子」で主人公を鍛える熊徹の声を担当した役所広司、声優の原点は…

「バケモノの子」で役所広司が声優を務めた熊徹(左)(C)2015 B.B.F.P
「バケモノの子」で役所広司が声優を務めた熊徹(左)(C)2015 B.B.F.P

 9日の金曜ロードーショー(後9時)は、最新作の「竜とそばかすの姫」が16日に公開されるのを記念して放送される「細田守監督SP」の第2弾、「バケモノの子」(2015年)。現代の渋谷と”合わせ鏡”になっているバケモノたちが暮らす街「渋天街(じゅうてんがい)」を舞台に、バケモノの世界に迷い込んでしまった少年・九太と、バケモノの熊徹の冒険活劇となっている。

 バケモノの世界を統べる力を持っていながら、怠惰な生活を送り、世間のつまはじき者になっている熊徹と、家での居場所がなく街をふらついていた九太がふとしたきっかけで出会い、互いに刺激されながら成長していく…というストーリーは、「いかにも」なところはある。だが、そこに刺激を与え、エンターテインメント性を高めているのが登場人物のキャラクター性。特に重要なのが熊徹の存在だ。声を演じたのは、役所広司。「竜と―」でも主人公・すずの父親の声を担当している。

 その役所が、初めて声優に挑戦したのは、02年のこと。当時はアニメではなくWOWOWで放送された米戦争ドラマだった。第2次世界大戦のヨーロッパ戦線に参加した米パラシュート部隊の証言を元に、スティーブン・スピルバーグとトム・ハンクスが製作した「バンド・オブ・ブラザーズ」。同作で役所は、主人公の中尉の声を務めた。

 声優への初挑戦では、さすがの役所でも苦労が多かったという。一番難しかったのは、話し始めるタイミングをつかむこと。ただ、悩んでいく中でテクニックでどうにかするものではなく、演じている俳優と呼吸を合わせるという意味で、声をあてるのと芝居をするのは同じということに気付き、それ以降はコツをつかんだという。

 アニメは演じているのが生きた俳優ではなく、描かれたキャラクターではあるが、考え方としては変わりは無い。それを、日本を代表する俳優である役所が演じるのだから、ズバリとハマらない訳がないだろう。アニメ作品(特に映画)では、声優ではなく、俳優や女優が声を担当するのに否定的な意見がよく出るが、ひとくくりにして”NG”を出すことは間違っていることが、この作品を見れば感じられるのではないだろうか。(高柳 哲人)

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