大学駅伝王者の駒大に新戦力が台頭 日体大競技会で全体トップの安原太陽が箱根5区に名乗り

日体大長距離競技会5000メートルで全体トップの駒大・安原太陽。藤田敦史コーチが健闘をたたえた
日体大長距離競技会5000メートルで全体トップの駒大・安原太陽。藤田敦史コーチが健闘をたたえた

◆陸上 日体大長距離競技会第1日(3日、横浜市日体大健志台陸上競技場)

 男子5000メートルで、駒大の安原太陽(2年)が13分50秒01で、外国人選手を抑えて全体トップを取った。残り1周(400メートル)を56秒の猛烈なラストスパートで自己ベストを10秒37更新した安原は「ひとつの自信になりました。夏合宿で、もっと力をつけて駅伝のメンバー争いに加わりたい」と充実した表情で話した。

 王者・駒大に、また、頼もしい2年生が台頭した。今年の第97回箱根駅伝(1月2、3日)は最終10区で3分19秒差を大逆転し、13年ぶり7度目の優勝を果たした。1区15位の白鳥哲汰、5区4位の鈴木芽吹、7区4位の花尾恭輔と3人の新人が優勝メンバーに名を連ねたが、安原は16人の登録メンバーから惜しくも外れた。16人の登録メンバーには入ったものの出番がなかった唐沢拓海が2年生となった今季、急成長。5月の関東学生対校2部で5000メートル、1万メートルともに日本人トップの3位と活躍した。その唐沢に続き、安原も夏合宿に入る前に存在を強烈にアピールした。

 「夏合宿ではスタミナをつけて、秋には1万メートル、ハーフマラソンでも記録を出したい。今季の目標は3大駅伝に出場してチームに貢献することです」と安原は意欲を示した。この日のラストスパートではスピードを発揮したが、起伏のあるコースも得意としている。「上りが得意なので、箱根駅伝では5区を走りたい、と思っています。僕がしっかりと5区を走ることができれば、鈴木芽吹が平地区間に回ることができます。チームとしても強くなると思います」と安原はチーム全体を見据えながら、箱根駅伝5区出走への熱い思いを明かした。

 駒大の藤田敦史コーチも安原の能力を高く評価する。「安原はスピードがありますが、条件が悪いほど、力を発揮する強さもある。5区に向いています。夏合宿の頑張り次第では面白い存在になります」と期待した。

 出雲駅伝がコロナ禍のため中止となった昨季、駒大は全日本大学駅伝と箱根駅伝の2冠に輝いた。日本選手権1万メートルで2、3位になった田沢廉(3年)、鈴木のダブルエースを軸に2冠メンバーの花尾恭輔(2年)らが脇を固める。唐沢、安原らに加え、この日、13分57秒55の自己ベストをマークした赤星雄斗(2年)ら新戦力が続々と台頭。今季の駒大はチーム初の3冠の期待がかかる。

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