11年ぶり7月にアニメ4本、第1弾「おおかみこどもの雨と雪」は、あの名優の遺作だった

スポーツ報知
細田守SPの第1弾として放送される「おおかみこどもの雨と雪」(C)2012 W.C.F.P

 話題作、過去の名作を毎週放送している日本テレビ系「金曜ロードショー」(後9時~)。今週から毎回、当該週に放送される作品に関したコラムをスタートします。

 第1回は2日放送の細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)。最新作の「竜とそばかすの姫」が16日に公開されることから、過去の作品の”おさらい”として3週連続で細田作品が放送されるうちの第1弾。23日のアニメ版「君の膵臓をたべたい」も含め、7月はアニメ映画が4本放送される。

 40代半ばの記者にとっては、「7月の金ロー」といえば「最終週は『ルパン三世』の新作テレビスペシャル」のイメージ。ただ、最近は「7月は毎週アニメ映画を放送」と思っている人が多いだろう。ジブリ作品をはじめ、同局が製作に携わるアニメ映画は夏休みが始まる前後に公開されることが多いため、それを盛り上げるために放送されるからだ。

 ところが、01年以降の放送実績を調べてみると7月にアニメが4本放送されたのは10年のみ。当時はジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」公開に合わせて、「紅の豚」「耳をすませば」「ハウルの動く城」「となりのトトロ」が4週連続で放送された。「毎年、毎週のようにアニメをやっている」と思い込んでいたのは、作品に力があるからか、それとも数年ごとに定期的に放送があるからか…。他の年も2、3本は放送されているのだが、「思っているほどアニメばかりではない」ということが、明らかになった。

 そんな中、放送される「おおかみ―」。雨と雪の母親である主人公・花の声は宮崎あおい、父の声優を大沢たかおが務めているが、実はこの作品が残念ながら”遺作”となってしまった昭和の名優がいる。それが、「仁義なき戦い」「トラック野郎」シリーズで知られる菅原文太さん(14年11月死去)だ。

 菅原さんが声を担当したのは、花が移住した富山の田舎で、農作業を手ほどきする頑固者の老人・韮崎。白髪の角刈り、力強いまなざしは、どこか菅原さん自身をほうふつさせるキャラクターとして描かれている。同作が公開された当時、菅原さんは東京を離れ、農業に従事。細田監督は「ある種の厳しさみたいなものが、役にピッタリだと思った」と依頼をしたという。

 韮崎は、作品の中でぶっきらぼうな態度を取りながらも、慣れない田舎で生活する花と2人の子供たちを温かな目で見守り、陰で支えている。物語の中心は「おおかみこども」として生まれた雨と雪が自然や様々な人と触れ合う中で、周囲から受ける優しさや愛、一人では生きていけないことを知って成長する姿を描くものだが、ぜひとも在りし日の菅原さんも思い出してもらいたい。(高柳 哲人)

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