【大学野球】北の異色の二刀流・・・北海学園大の「議員監督」島崎圭介氏の挑戦

全日本大学野球選手権で、円陣で指示を出す北海学園大・島崎監督
全日本大学野球選手権で、円陣で指示を出す北海学園大・島崎監督
北海学園大・島崎監督
北海学園大・島崎監督

 大谷翔平の勢いが止まらない。連日の活躍はご存じの通り、二刀流で全米を席巻している。その大谷がかつて所属した日本ハムの本拠地、北海道の大学野球では「監督」と「市議会議員」の二刀流を務める指導者がいる。

 北海学園大硬式野球部・島崎圭介監督(50)は北海高から同大学を経てNTT北海道でプレー。2012年から同大学のコーチを務め19年オフ、監督に就任した。議員としては15年に北海道・北広島市議会議員選挙で初当選、現在は2期目。今春のリーグ戦で優勝を果たし自身がエースだった1991年以来、実に30年ぶりに全日本大学野球選手権出場へと導いた。

 政治理念の柱の一つが「教育」で、それは学生野球の指導でも同じ。「グラウンドの状態はチームの状態」とゴミ一つ落とさないように私生活面から徹底している。昨秋からベンチメンバーの投手人数を6人から7人に、投手陣には「思い切って内角を突け」と意識を変えてきた。主力の稲童丸淳外野手(4年)=札幌日大高=は「ミーティングでは話が上手」。“演説”でチームの士気を高めているのもさすがと言える。

 公務は多岐にわたる。これまで日本ハムのボールパーク建設といった都市開発の関わりから議会の運営委員会長、さらには遊歩道街灯の電球切れの電話が事務所にかかってくればすぐに対応するなど約6万人の市民のために活動する。議会日程の発表は試合と重なる事がないかドキドキの瞬間。今春の公式戦はなかったが、昨秋のリーグ戦は議会のため2試合を欠場した。どちらも集中して両立しているがスケジュール管理だけはどうしても難しい二足のわらじならではの苦労もある。

 選手たちが「熱い監督」と口をそろえる情熱的な人柄で「9人だけで野球をやっているんじゃない」とスタンドを含めた全員野球がモットーだ。今回、新型コロナのため約70人の控え部員が東京ドームで観戦できない事を誰よりも悔しがっていた。監督としては無報酬。30年ぶりの全国を決めてOB会から「お前に任せて良かったよと言われてうれしかった」と、母校のために汗を流す。

 全日本選手権は準優勝した福井工大に3―11で初戦敗退だったが、ここがスタートラインとなる。大谷の二刀流の原点は北海道。広大な原野を切り開いた開拓者のように、北の大地には道なき道に挑む気風がある。(北海道支局・西塚 祐司)

全日本大学野球選手権で、円陣で指示を出す北海学園大・島崎監督
北海学園大・島崎監督
すべての写真を見る 3枚

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請