9回打ち切りで引き分け数激増 投手の「引き分け」に注目を…記録記者が見た

スポーツ報知
「引分」数トップタイの(左から)楽天・松井、DeNA・三嶋、広島・栗林

 プロ野球は18日にリーグ戦を再開する。今季は9回打ち切りで開催され、380試合を終えた17日現在で引き分け試合が大幅に増加。セ・パ両リーグ計720試合だった昨年の40試合をすでに49試合と上回り、リリーフ投手には激務の日々だ。この異例のシーズンで何をクローズアップするべきか。本紙記録担当が「迫る」―。

 今年のプロ野球は新型コロナウイルス感染拡大を受けた営業時間短縮要請に対応するため、延長戦を行わずに9回打ち切りで開催。その影響から引き分け試合が大幅に増えている。昨年はセ・パ両リーグ計720試合のうち40試合だった引き分けが、今年は17日現在の380試合で早くも昨年を上回る49試合。交流戦だけでも、1チーム24試合制で行われた12年と並び最多の11試合あった。

 同点で終了した試合の最後に投げた両チームの投手には「引分」が記録される。あまり目にする機会のない数字だが、昨年はヤクルトの石山が8度で両リーグ最多。それが今年は松井(楽)、三嶋(D)、栗林(広)の3人がすでに8度ある。過去にシーズンで最も引き分けが多かった投手は78年と80年の江夏豊(広)、82年の牛島和彦(中)、12年の藤川球児(神)で11度だから、今年は最多記録が更新されるかもしれない。

 13日の試合では栗林と松井が、ともに同点の9回から登板。ところが引き分けに持ち込めなかった。栗林はデビュー23試合目に初めて失った1点でサヨナラ負け。松井もセの首位を走る阪神打線に勝ち越しを許して負け投手となっただけに、1点も与えられない場面で好投を続けるのは難しい。過去に11度の引き分けを記録した3人で、追いつかれることなく同点のまま引き分けに持ち込んだ試合は、江夏が78年5度、80年7度。牛島と藤川ともに9度。抑え投手ながら2イニング以上を投げるのが当たり前だった江夏と一概に比較はできないものの、いずれもチームにとっては価値のある引き分けだ。

 中継ぎ投手は登板中に同点を維持した場合、チームが敗れても「ホールド」が与えられる。ただし同点のまま試合の最後に投げた投手には記録されない。抑え投手は勝った試合のみ一定の条件を満たせば「セーブ」が付くが、同点のまま負けなかった試合もチームに貢献しているのは間違いない。今年は9回打ち切りで引き分け試合が多い異例のシーズンとなり、リリーフ投手にとっては厳しい場面での登板が増えているだけに「ホールド」と「セーブ」のタイトルに直結する数字だけではなく、もっと投手の「引分」が注目を集めてもいいのではないだろうか。(阿部 大和)

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