「番組で説明を」文化放送社長の近藤真彦への呼びかけに感じた「スター」としての責任

6月9日、騒動後初の公の場となったイベントに出席した近藤真彦
6月9日、騒動後初の公の場となったイベントに出席した近藤真彦

 人は何歳まで「やんちゃ」でいることが許されるのか。そんなことを考えさせられた会見だった。

 15日、オンラインで行われた文化放送・斉藤清人社長(56)の定例会見。自由質問になった途端、7か月に渡ってパーソナリティー不在のまま宙ぶらりんとなっている、ある番組についての質問が飛び出した。

 問題の番組は昨年11月、「週刊文春」で25歳年下の一般女性との不倫が報じられ、芸能、レース活動ともに無期限で自粛、自粛期間中の4月30日にジャニーズ事務所を退所した近藤真彦(56)の冠番組「近藤真彦 くるくるマッチ箱」(火曜・午後9時半)。

 近藤の活動自粛に伴い、昨年11月から代替番組「松井佐佑里“new normal”の小部屋」が放送されているが、「くるくるマッチ―」の放送継続、もしくは放送終了については進展がないまま半年以上が経過していた。

 まずマイクを持った衣笠聖也編成部長は「近藤真彦さんの復帰については現時点では未定とさせて下さい。現在、『松井佐佑里“new normal”の小部屋』では近藤さんがいつ帰ってきていただいてもいいようにアシスタントの松井さんがご本人の代理としてパーソナリティーを務め、番組を放送しております。このスタンスは6月15日の時点で変わっていません」と答えた上で「本人とのやり取りをしております」と明言。近藤自身と番組の今後についての話し合いに入っていることを明かした。

 その上で番組の今後について、「10月改編を見据えて、今のままの未定という状況でいるわけにはいかないのは事実。遅くとも10月の改編までには番組が続くのか、終了してしまうのか、文化放送としての方針は何らかの形で示させていただきたいと思います」と期限を切った。

 さらに「近藤さんとは同い年で40年以上のお付き合いということもありますので、続けていただく前提かどうかは別にして、私としては続けたいと思っています」と個人的希望を明かした衣笠氏に続いて、マイクを持った斉藤社長も「私も同い年であり、いろいろ言われていますが、要はファンへの説明がまだであり、しっかりしたメッセージをお出しになっていないという状況ですので、文化放送の番組をファンへの説明の場にしていただきたいという思いはあります。デビュー前からのお付き合いで一朝一夕には成り立たない関係。そのお付き合いは大切にしたい」と話した。

 斉藤社長がこの日、「近藤さんからはこの間のイベントに出席した際、今後の芸能活動について『また一から頑張ります』という言葉がありました」と話した通り、近藤は今月9日、都内でセガサミーグループ「サミー」の新事業発表会見に出席。騒動後初となった公の場で報道陣の問いかけに応じていた。

 あくまでレーシングチーム「KONDO Racing」監督としての活動再開。レース復帰は果たしたが、芸能活動はまだ自粛中のため、「20年以上、サミーさんには(スポンサーとして)お世話になっている。サミーさんが新しい事業をするということで、力になればと応援に駆けつけました」と、あくまでレース監督としての出席であることを強調した上で芸能活動については「スタッフと打ち合わせをして、ファンの皆さまに喜んでもらえるように、また一から頑張るつもりです」とだけ話した。

イベント終了後、リポーターからの問いかけに笑顔で答えた近藤真彦
イベント終了後、リポーターからの問いかけに笑顔で答えた近藤真彦

 イベント終了後、退場時のいわゆる“ぶら下がり取材”での芸能リポーターからの問いかけに答えた近藤。退所理由などについての明確な説明がなかったことをキャスターを務めるテレビ番組で「退所の仕方に大きな疑問が残っている」、「責任を果たしていない」などと批判した後輩の「少年隊」東山紀之(54)と話したかを聞かれ、「話はしていません」と否定。その一方で他のジャニーズの後輩とは「退所前にいろんな方から連絡をもらいました」と明かし、現在の夫婦、親子関係について聞かれると「円満です」と即答した。

 しかし、これらの肉声は、あくまでリポーターの問いかけに舞台袖で数分、足を止めて答えただけのもの。ジャニーズ退所時に文書で寄せたコメント「この度の一連の騒動におきましては、ファンの皆様、関係者の皆様にご心配ご迷惑をお掛け致しましたことお詫び申し上げます。事務所との話し合いの結果、僕の新しい旅立ちを理解していただき、40年以上お世話になったジャニーズ事務所を退所させていただく事になりました。これからもジャニーズの名を汚さぬよう仕事を続けさせていただきます」以外はファンへの、さらにともに仕事をしてきたスタッフへの直接の説明はなされていないのが現状だ。

 近藤は40年以上に渡って、芸能界を彩ってきたスーパースターだ。1979年、TBS系「3年B組金八先生」の生徒役で脚光を浴び、80年12月には「スニーカーぶる~す」で歌手デビュー。翌年には日本レコード大賞などの最優秀新人賞を総なめ。15年に「ギンギラギンにさりげなく」で白組トリを務めるなどNHK紅白歌合戦にも数多く出演してきたジャニーズの長男坊的存在だった。

 芸能界での存在感も大きいからこそ文化放送も7か月に渡って冠番組の枠を空け、その説明の時をじっと待っている。

 「やんちゃ」な魅力で愛されてきた近藤だが、そんな「マッチ」を支え、愛してきたファンやスタッフの我慢にも限界はある。この日の斉藤社長の「要はファンへの説明がまだであり、しっかりしたメッセージをお出しになっていないという状況ですので、文化放送の番組をファンへの説明の場にしていただきたい」という言葉や東山がテレビ画面を通して懸命に訴えた「僕らはたくさんのファンの人たち、スタッフの人に支えられていますから。それと向き合うというのは礼儀の一つだと思う」という言葉をどう受け止めるのか。

 騒動から7か月が経った今、ファンも、スタッフも、その生声での説明をじっと待っている。近藤真彦という昭和を代表するスターのタレントとしての、いや人としての“器量”が今、問われている。(記者コラム・中村 健吾)

6月9日、騒動後初の公の場となったイベントに出席した近藤真彦
イベント終了後、リポーターからの問いかけに笑顔で答えた近藤真彦
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