ダート界のアイドルを育てた堀井調教師 ゲンパチフォルツァでユニコーンSに挑む

スポーツ報知
ゲンパチフォルツァ

 暑い、とにかく暑い。美浦トレセンは6月に入り、晴れた日の最高気温は25度を越えることもめずらしくない。

 じりじりと日ににあぶられ記者が四苦八苦している中でも、堀井雅広調教師はいつも通り朗らかな笑顔を浮かべている。今週末のユニコーンS(6月20日、東京競馬場)に、管理馬のゲンパチフォルツァが出走する。

 前走の青竜Sを圧勝。元南関東競馬の担当だった記者はレースぶりを見て、ダート界に新星が! と色めき立ったが、「ハイペースの中で2番手で運び、その間に後ろの馬がどんどん脚を使ってくれた。4コーナーで仕掛けていった時は、まだ早いよって思ったけどね。あれで、押し切ったんだから、相当強いレースをしたよね」と、ニコニコと振り返る姿は自然体だ。

 記者が興奮したのには訳がある。堀井厩舎といえば、地方競馬ファンなら、即座にボンネビルレコードを思い出すからだ。同馬は04年に大井競馬でデビューし、交流重賞の東京ダービーで中央馬を相手に3着と健闘。その後、地元重賞の黒潮盃から、重賞3連勝と活躍したアイドルホースだ。

 07年に堀井厩舎に転厩し、その年の帝王賞に里帰り参戦した。この年は、かしわ記念を制して交流重賞連勝を狙うブルーコンコルドなど強敵ぞろい。その中でも、ボンネビルレコードの人気は健在で、パドックからファンで一杯。その様子を見て、「すごい人気でさ。負けたらどうしようと思ったよ。ナイター競馬だし、暗がりから空き缶を投げられてもおかしくない」とトレーナーは冗談交じりに、その熱狂ぶりを振り返る。

 結果は、直線でインを突いて豪快に脚を伸ばし快勝。ホッと胸をなで下ろしたという。ちなみにこの時、手綱を執ったのは、大井の帝王と呼ばれる的場文男騎手。同騎手は、コンサートボーイでの帝王賞制覇とともに、このレースを一番の思い出に上げている。

 来年2月に定年を迎える堀井調教師。そのラストイヤーにゲンパチフォルツァという素質馬が現れた。「体が立派になってきて、青年になってきた感じ。中間の動きもいいよ」と愛馬を語る目はやさしい。再度、砂のアイドルが、堀井厩舎から誕生するか―。

(中央競馬担当・志賀 浩子)

競馬

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請