【日本ハム】2枚看板になりつつある伊藤大海と上沢直之 ダルビッシュや大谷のような絶対的存在へ

交流戦2連勝中のルーキー伊藤
交流戦2連勝中のルーキー伊藤
今季5勝を挙げている上沢
今季5勝を挙げている上沢

 日本ハムのドラフト1位・伊藤大海投手(23)が「エース」への道を歩もうとしている。開幕投手を務めた上沢直之投手(27)とともに2枚看板になりつつある。チームを勝利へと導く絶対的な存在が「エース」。チームが下位へ低迷するなか、奮闘を続ける両右腕の現状を、北海道支局日本ハム担当・秦記者が分析した。

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 伊藤が不退転の覚悟を決めたように見えた。札幌Dでの5月28日の中日戦。7回1失点の好投で、本拠地・初勝利を挙げたドラ1ルーキーは、お立ち台で宣言した。「絶対にファイターズの『エース』になれるよう頑張ります」。生半可な覚悟ではない。1年目右腕の決意を感じる発言に、記者席でしびれさせられた。

 登板後、栗山監督は「エースと4番は出会い。チームに勝ち星を与えていってくれる存在。最後はやっぱり優勝してみんなを喜ばせられる存在だと思っているよ」と語った。

 日本ハムなら誰もが思い浮かべるのは、現パドレスのダルビッシュだろう。日本一になった2006年は高卒2年目ながら12勝を挙げ、日本一に貢献。以降も11年まで連続2桁勝利を挙げ、3度のリーグ優勝に導いた。投打二刀流で、15年に15勝で最多勝に輝き、16年も2桁勝利で日本一に導いたエンゼルス・大谷も「エース」だった。

 「先発完投」はもはや死語に近く、クオリティースタート(QS、6回以上自責3以下)など、試合を作った投手も評価される時代。だが6回3失点で1年間試合をゲームメイクした投手が「エース」かと言われれば、答えはNOだ。防御率や奪三振率など、好投手の指標は多々あるが、やはりチームを勝たせられるかが第一義であるべきだ。

 現状、最も近い存在は上沢だろう。2度目の開幕投手を託された今季は開幕2連敗も、3戦目から9戦連続QSを達成。登板試合のチーム戦績は7勝3敗1分けと貯金4を作る。6月8日の阪神戦(札幌D)では、初回2失点とふらつきながらも修正。試合は敗れたが、129球で7回2失点の熱投はさすがだった。

 だが、降板後の上沢は一定の自己評価はしつつ、物足りなさを口にした。「(味方が)少ない点数だったらそれより少ない点数で抑えないといけない」。味方打線が2点取れば1点に、1点しか取れないなら無失点に。1点も取れないなら、0を並べて我慢し続け、勝利に導く。それを何年も続けた先に、「エース」の称号があるはず。チームは今最下位。上沢、伊藤の両右腕の踏ん張りに期待したい。(秦 雄太郎)

 ◆伊藤 大海(いとう・ひろみ)1997年8月31日、北海道鹿部町生まれ。23歳。小2で野球を始め、鹿部中では函館東シニアに所属。駒大苫小牧高では2年春の甲子園1回戦で完封勝利。2016年に駒大入学も同年秋に退学し、翌年に苫小牧駒大に入学。2、3年時に侍ジャパン大学代表。176センチ、82キロ。右投左打。家族は両親、姉、弟。趣味は釣り。年俸1500万円。

 ◆上沢 直之(うわさわ・なおゆき)1994年2月6日、千葉・松戸市生まれ。27歳。専大松戸高では2年春からエースで、3年春に県準Vで関東大会8強。2011年ドラフト6位で日本ハム入団。14年にプロ初勝利など8勝。18年には自身初の2桁勝利となる11勝でキャリアハイ。同年日米野球で侍ジャパンに初選出された。通算113試合46勝40敗、防御率3・28。家族は夫人と1女。年俸8500万円。

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