NHK大河「青天を衝け」いまだ続く“円四郎ロス”が結びつけた絆 第18回見どころ

NHK大河ドラマ「青天を衝け」より、吉沢亮演じる栄一(左)と平岡円四郎(堤真一)との最後の会話
NHK大河ドラマ「青天を衝け」より、吉沢亮演じる栄一(左)と平岡円四郎(堤真一)との最後の会話

 俳優の吉沢亮が実業家の渋沢栄一を演じるNHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜・後8時)の第18回「一橋の懐」(13日放送)では、栄一(ドラマ内では篤太夫)が主君・徳川慶喜(草ナギ剛)の一橋家を強化するために本格始動する。

 慶喜から「歩兵取立御用掛」というスカウト担当に任命され、一橋領のある備中(現在の岡山)へ。さらに懐(財政状況)を潤すための手段も慶喜へ提案する。かつて故郷の“深谷編”で見せた商才が生かされていくことが予想できる。

 気になるのが、栄一と慶喜の距離が縮まったこと。かつては栄一が拳を振り上げ、思いの丈をシャウトしても慶喜は眉一つ動かさず、会話が成立していなかった。それが今回では熱心に栄一の意見に耳を傾けている。

 理由の一つに、慶喜の重臣でもあり、栄一の恩人でもある平岡円四郎(堤真一)の死がある。以前、栄一と慶喜の会話は円四郎を介して行われていた。その円四郎が亡くなり、悲しみを共有することで2人の心理的な距離感がぐっと近くなった。現在もSNSでは、ファンによる“円四郎ロス”が多数ツイートされている。だが、見方を変えれば亡くなったことで、主演級の2人のつながりが強固になったという側面もある。

 大物のロスによって得られるものもある。自己評価が低く、政治や幕府の今後に“我関せず”だった慶喜に、自覚が芽生えたのも父・徳川斉昭(竹中直人)の死がきっかけだった。決して悪いことばかりではない。登場人物が次々と亡くなる宿命にある時代劇。そう思わないと心の整理が追いつかない。

 前週の第17回「篤太夫、涙の帰京」はサブタイトル通り、涙、涙のストーリーだった。夫の死を知らされたヤス(木村佳乃)は半狂乱に。江戸で知らされた栄一も目に涙を浮かべて立てなくなった。後半、ヤスは、家に隠されていた円四郎の手紙を見つけ、また涙。そのたびにネットでも「普通に泣いた つらい」など悲しみの声が相次いだ。さらには、直接の接点がないはずの徳川家康(北大路欣也)までも番組内で「家臣が亡くなり、私もつらいのだ」と語ったほど。同局関係者も「スタッフもSNSは見ています。私もつらい気持ちになった」と漏らす。

 第17回の世帯視聴率は14・2%。数字だけ見ると前週に比べて0・4ポイントダウンだが、テレビ朝日系「ポツンと一軒家」と並び、時間帯トップ。安定した人気を見せている。今後、いよいよ栄一が日本の歴史を動かし始める。成長ぶりを楽しみたい。

(NHK担当・浦本将樹)

※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

芸能

宝塚歌劇特集
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請