「日本と対戦するセルビア代表の素顔〈2〉」…喜熨斗勝史氏コラム「Coach’s EYE」

スポーツ報知
ブラホビッチ(ロイター)

 こんにちは。いよいよ、日本代表戦が近づいてきました。現在、神戸のホテルに滞在し、近郊のグラウンドでトレーニングをしているところです。ジャマイカ戦を1―1のドローで終え、今回の若い代表チームも徐々に一体感が出てきました。

 トレーニングスケジュールは、ホテルと練習会場、もしくは試合会場との往復のみなので、シンプルなものになります。毎朝、行われるPCRの結果が出てからでないと、練習会場には向かえないので、練習は自動的に午後、もしくは夜になりますし、ホテルのジムやカフェも使えません。まさに、STAY HOMEならぬSTAY ROOM です。サッカーに集中できるのは、いいことですが、時差も含め、日本を楽しみにしていた選手たちのメンタルコントロールが心配です。なんとか、いいコンディションで臨み、セルビア代表と日本代表、両者にとってメリットがあるものにしたいですね。100%で臨めるように頑張りますので、楽しみにしていてください。さて、今日は、前回に続き、セルビア代表メンバーの若手たちの素顔を紹介していきます。中継を見ながら、参考にしてみてください。

 若きストライカー DUSAN VLAHOVIC (ブラホビッチ) Fiorentina 21歳

 今回は招集できませんでしたが、パルチザンの育成出身の長身(190センチ)、そして左利きのストライカー。まだまだ、粗削りなところはあるが、ヘディングだけでなく、ワンタッチで振りぬく左足のシュートからは、21歳とは思えないパワーとアイディアを感じられる。所属のフィオレンティナでは、もちろん、トップスコアラーですが、セリエA全体でも21ゴール(5月20日現在)をあげ、クリスチャーの・ロナウド、ルカク、ルイス・ムリエルに次ぐ、4位につけている。体格も良く、その男気ぶりに、女性ファンも多いらしい。若さと大胆さを兼ね備え、フロントラインでは積極的なチェイスと抜け出しと、プレーでリーダーシップを発揮できる。英語でのコミュニケーションも問題ないが、私とサッカー談義をしているときに、割って入ってきたS,ミトロビッチから「イタリアなまりの英語で、わかんないでしょ」とからかわれていました。今季終了時に向けて、いきなり50億円の移籍金が設定され、その将来が期待される。

 

 甘いフェイスの司令塔 IVAN ILIC(イリッチ)Hellas Verona 20歳

 マンチェスターCの育成出身の優しいフェイスの司令塔(ボランチ)。とにかく、顔が小っちゃくて、イケメン。所属のベローナでは、その若さから、序盤は試合に出たり、出なかったりが続いたが、出れば安定したパフォーマンスを発揮し、ここ最近は、すっかりスタメンに固定された様子。左右を均等に蹴ることができ、毎試合50回以上のボールタッチを誇る。パスの成功率も86%以上で、敵陣においても約80%の成功率をあげる。ディフェンスにおいても、ファールせずにボールを奪うテクニックがあり、インテルとの試合では、巨漢のルカクをシャットアウトし、イライラさせた。マンチェスターCでの育成事情など、今後、じっくりとその、成功の秘訣を聞いてみようと思う。

 若き新星 NEMANJA JOVIC(ヨビッチ)Partisan Belgrade 18歳

 浅野と同じパルチザン・ベオグラードでレギュラーとして出場している期待の新人。体格こそ大きくないが、スピードとテクニックに優れ、トップ下からゲームを組み立てる能力がある。18歳にして堂々と代表としてデビューをしたジャマイカ戦でも、光る活躍を見せた。幼い顔に騙されると、するっとかわされるので、ジャマイカの選手もイライラしてファールを繰り返して止めるしかない感じでした。18歳でA代表デビューなら、ビッグニュースですが、日本ではあまり認知されていないと思うので、注目してもらえたらうれしいですね。

 頼れるDF STRAHINJA PAVLOVIC(パブロビッチ)FC Monaco 20歳

 昨シーズンは、C・ブルージュにレンタル移籍し、ほぼ全試合に出場したCB。前回のW杯予選でも3試合に出場し、安定した守備力を発揮した。ジャマイカ戦でも途中出場ながら、存在感を発揮、果敢な攻撃参加で同点弾を決めた。守備だけでなく、攻撃のセンスも兼ね備えた、将来が楽しみなCBだ。身長もスピードもあるので、乗ってしまったら、彼を止めるには苦労するだろう。性格もアグレッシブなので、DF選手としてのリーダーシップも持っている。南野や伊藤純也選手のような、テクニックとスピードのある選手をどう止めるか、日本戦は今後のためにもいい経験になるはずだ。

 今回の代表は、シーズン終了後、ということもあって平均年齢が23.8歳という若いメンバーになっている。それでも、ご紹介した通り、それぞれ欧州のチームでレギュラーを務める選手たちだ。欧州で活躍する選手が多い、日本代表相手にどこまで戦えるか。彼らやチームにとっても、今後の指標になるだろう。

 最後になりましたが、続けてきた連載ですが、今回でいったんお休みさせていただきます。読んでいただいてありがとうございました。たった一人の欧州チャレンジですが、どこかで見かけたら、引き続き応援、よろしくお願いいたします。

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請