笹生優花の父・正和さんが明かす強さの秘密…過酷トレに“誓約書”「親を憎まない。笑顔を忘れない」

トロフィーを手に笑顔を見せる笹生(ロイター)
トロフィーを手に笑顔を見せる笹生(ロイター)

◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米女子オープン最終日(6日、米カリフォルニア州オリンピックC=6362ヤード、パー71)

 全米女子オープンで大会最年少優勝した笹生優花(19)の父・正和さん(63)は昭和の“スポ根アニメ”を連想させる厳しいトレーニングでまな娘を平均飛距離約270ヤードのパワーヒッターに育てた。父の指導でつくり上げた土台を武器に、過酷なコースでもブレないスイングを身につけた笹生の強さの秘密に迫った。

 二人三脚で歩んできた親子の夢がかなった。笹生は、母の母国である出生地のフィリピンで、父の正和さんとの鍛錬で成長し、女子ゴルフ界最高のタイトルを手に入れた。8歳で宮里藍さんらに憧れ、「世界一になりたい」とゴルフの道へ。父は「うちはお金持ちじゃない。日本でずっと練習に通うことは無理だった」と振り返る。物価の安いフィリピンへ、小学3年前に移住した。

 13歳の時、米国での試合で17歳の選手に飛距離で約50ヤードのおくれを取った。「悔しい。来年には同じように飛ばせるようになりたい」と泣いた。父は厳しい練習を課すことに葛藤があったが、負けず嫌いな娘は妥協しない。仕方なく「恨まれるのは嫌だ。一筆サインしてくれ」と「厳しく練習するが、親を憎まない。嫌わない。娘としての笑顔を忘れない」と“誓約書”まで書かせた。

 猛練習は毎朝5時から30分のランニングで始まる。体に2キロの重りをつけて100メートルと50メートルのダッシュを10本ずつ。反復横跳びを30分。技術練習後は30キロのバーベルを担いでスクワットを行った。重りを両足首につけて野球の素振りやノック、シャドーボクシングも取り入れた。「体づくりをしないと、ゴルフ場に行けない」と笹生は笑うが、父は「柔らかくバネのある筋肉をつくる。当初70ヤードだったドライバーの飛距離が年々30~50ヤード伸びていった」と目を細めた。

 笹生の帽子のつばには「刀」の文字が入る。父のつてで日本の刀剣店の支援を受ける。2か国にルーツを持つ大器は「日本の精神を持って一打に集中する。“全集中”で」と語っていた。ジュニア時代から16か国を回った“国際派”は和の心を持つ。まな娘のメジャー制覇を見守った父は「こんなに早く…。良かった」と、人目をはばからず号泣した。 

トロフィーを手に笑顔を見せる笹生(ロイター)
笹生の歩み
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