内村航平、所属契約「ジョイカルジャパン」中村CEOと2人の思いが切り開いた4大会連続五輪の扉

スポーツ報知
決勝の鉄棒で演技する内村航平(カメラ・矢口 亨)

◆体操 ▽投稿五輪代表選考会兼全日本種目別選手権 最終日(6日、群馬・高崎アリーナ)

 個人総合五輪2連覇で、鉄棒に専念した内村航平(32)=ジョイカル=が、日本体操界では小野喬以来史上2人目の4大会連続五輪出場を決めた。決勝は15・100点で2位も、日本協会が定める選考基準で、一騎打ちとなっていた跳馬の米倉英信(24)=徳洲会=を上回り、約1か月半にわたる選考レースを制した。男子団体の残り2枠は北園丈琉(18)=徳洲会=と、5月のNHK杯3位の谷川航(24)=セントラルスポーツ=が初の五輪代表に決まり、16年リオデジャネイロ五輪金メダルメンバーは入らなかった。

 21年3月17日、内村は新たなプロ人生をスタートさせた。自動車販売などを手がける「ジョイカルジャパン」と所属契約を締結。ユニホームの胸元には、王冠をかぶった同社のキャラクターが描かれている。内村は「『キング』と呼ばれているので共通点を感じる」とうれしそうに笑った。

 20年12月、コロナ禍でリンガーハットとの所属が終了。内村は「どの業界もすごく大変」と理解しつつも、プロとして厳しい現実を突きつけられた。その後、8社ほど問い合わせがあり、重要視したのは「同じ思いで一緒に先を目指したい」。そんな中、17年からスポンサー契約していたジョイカルジャパンの中村靖弘代表取締役CEOが動いた。

 中村氏は所属契約以前の、CM撮影で内村に驚かされたことがあった。撮影日を調整した際、提示されたのはなんと半年以上も先。「内村選手は試合のために全部逆算している。『今日は何をする』と細かに計画を立てていた。感動し、この人と関わっていきたい」と胸を打たれ、所属先に名乗りを上げて3年契約に至った。

 実は中村氏も小3から高3まで体操選手だった。高校時代は県大会で上位に入る実力者で、体操への未練もあった。そして「自分の人生の中で体操を普及していきたい」という夢もあった。内村がプロになった一番の理由も「体操を広めたい」。2人の思いが切り開いた五輪への扉だった。

スポーツ

×