社会現象を巻き起こした人気ヒーロー漫画「キン肉マン」(ゆでたまご作)の実写映画化を巡るドキュメンタリードラマが、俳優の眞栄田郷敦(21)主演で制作されることが6日、分かった。10月にWOWOW「キン肉マンTHE LOST LEGEND」(全10話)で放送、配信される。
眞栄田は本人役で出演。映像化不可能と言われた「キン肉マン」の実写映画「MUSCLEMAN」の企画が進む中、ロボ超人・ウォーズマンのオファーを受け、役作りに励む。
「7人の悪魔超人編」「黄金のマスク編」「キン肉王位争奪編」の3部作で展開する予定が発表前日にトラブルに見舞われ、事態は急変。実写化には隠された“過去”があり、眞栄田は、共演者とその不可思議な現象を調べ始める―。
同漫画は、人間を超越した存在「超人」のキン肉マンことキン肉スグルが様々な超人と戦い、友情を育む姿を描いた作品。79年に週刊少年ジャンプで連載が始まり、シリーズ累計発行部数7700万部超。現在は週刊プレイボーイ、週プレNEWSで連載中だ。
眞栄田は「途中で何が現実か分からなくなると思います」とコメント。「ある意味、パラレルワールド的な世界を思いっきり生きたい。不安と期待が入り混じっていましたが、題材、ドキュメンタリードラマというジャンルの面白さ、ステキなスタッフや出演者の方々。やらない理由が見つかりませんでした」
原作屈指の人気キャラクターのウォーズマン役には「一番過去を背負ってるキャラクター。強さと格好良さはそこの影響も大きいのかな。機械と人間のハーフと言われていますが、僕は、もはや人間だと思っています。作品を見ていただければ、全て分かると思う」と自信をみせた。
「山田孝之の東京都北区赤羽」「山田孝之のカンヌ映画祭」の松江哲明監督がメガホン。その多くでタッグを組む竹村武司氏が脚本を手がける。
キン肉マンはもちろん、ウォーズマンの師匠ロビンマスクも登場予定。眞栄田は「リアルなドキュメンタリーのようなシーン、斬新なシーン、アクションシーンなどいろいろあります。(共演する)出演者も最高です。絶対、絶対、絶対面白いです。絶対見てほしい」と手応え十分に語った。原作で好きなキャラクターはキン肉マンの師匠・プリンスカメハメという。
◆ゆでたまご氏「楽しみ」
ゆでたまご(嶋田隆司、中井義則)氏は「企画を聞いた時、うれしさの反面『本当に実現できるのか?』という不安もありました」と正直な思いを吐露。一方で「松江監督を始め、キン肉マン愛があふれるスタッフさんの強い思いを感じて安心しました」と話した。
眞栄田には「僕らはウォーズマンをまだ全て描き切っていない、これからも進化し続けるキャラクターだと思っています。身体能力の高さ、クレバーさ、成長し活躍するなど共通点が多く楽しみです」と期待した。
◆ウォーズマン ソビエト連邦(現・ロシア)出身で、機械の体を持つロボ超人。「コーホー」という呼吸音が特徴。手の甲から飛び出す針状の爪・ベアークローを持ち、ベアークローを突き出し回転する「スクリュー・ドライバー」と、関節技の「パロ・スペシャル」が必殺技。第21回超人オリンピックに登場し、決勝でキン肉マンに敗れる。以後、正義超人に仲間入りしキン肉マンと共闘する。