将棋の藤井聡太二冠=王位、棋聖=と稲葉陽八段による第80期順位戦B級1組2回戦が3日午前10時、大阪市福島区の関西将棋会館で始まった。
藤井二冠は“鬼の棲(す)み家”と呼ばれる難関リーグの同組昇級初戦で三浦弘行九段(2位)を破って初戦をものにし、現在、順位戦全体では自己最多の22連勝中。最多記録は森内俊之九段が1990~92年(C級2組―C級1組―B級2組)にマークした26連勝。
先後は事前に決まっており、先手の稲葉八段が初手で飛車先の歩を突くと、藤井二冠も同様に応じ、角換わりへと進行した。午前11時30分時点で53手。序盤は早い展開となった。稲葉八段は同組1位で、過去の対戦成績は藤井二冠の3勝1敗。
藤井二冠は3日後の6日に自身のタイトル初防衛戦となる棋聖戦五番勝負第一局(挑戦者・渡辺明名人=棋王、王将=)を控え、29、30日には王位戦七番勝負(挑戦者・豊島将之竜王=叡王=)も始まる。過密スケジュールの6月初戦を勝って、弾みをつけたいところだ。
持ち時間は各6時間。昼食、夕食休憩を挟んで、深夜に決着する見込み。