日本サッカー協会は1日、6月10日のウクライナ戦(広島)と13日のメキシコ戦(栃木)に挑むなでしこジャパン候補メンバー23人を発表した。DF熊谷紗希(バイエルン)ら海外組7人、中島依美(INAC神戸)ら国内組が参加。メンバー発表に伴う会見が行われ、高倉麻子監督が応じた。
海外組、そして4月末から始まったWEリーグプレシーズンマッチも可能な限り視察。悩み抜いた末に23人を絞り込んだ。東京五輪への最終テストとなるが、「23人の中で大枠は決まっているが、選手の仕上がり具合やチームの中で戦術にフィットしてくるかは大きな要素。選手の力の違いが大きくない」。今回招集のなかった選手についても、逆転選出の可能性は十分あると語り、「今回いる18人から選ぶということは言い切れない」とした。
招集外となった、国際Aマッチ114試合の出場経験を持つDF鮫島綾(大宮)についても「新しい選手が出てくる中で若い選手の良さもある。今回は外してるけど、他の選手のパフォーマンス次第では十分チャンスがある。信頼は揺るぎない」と言及した。
なでしこジャパンは4月にパナマ戦とパラグアイ戦を行ったが、格下相手ということもありともに大勝。この2試合では守備に回るシーンがほとんどなかった。良い守備から良い攻撃へとつなげるサッカーを磨き上げるためにも、「思ったような奪い方が外されたときにどうするかが重要」と守備面でのチェックも入念にするつもりだ。海外勢との対戦で見せる選手個々のパフォーマンスを確認するとともに、短期決戦となる五輪へ、「ユーティリティー性」も一つのカギに挙げた。
最終的な選考ポイントとして、指揮官が何より言葉に力を込めたのは、闘争心だ。最近のなでしこジャパンについて「なでしこを背負う強い思いを持ってる選手、グラウンドでもピッチ外でも表現できる選手は少ないと思ってる。内なる思いを持ってるとはわかっているが…」と本音を吐露。そのうえで、プレーで他との違いを見せつけることは当然ながら「何があっても歩みを止めないで走り抜く、戦い抜くことができる選手、強い気持ちをなでしこに還元してくれることが大事」と要求。「チームに火をつけてくれる選手を私は待ち望んでる」と大きな期待を寄せた。
招集メンバーは以下の通り。
▽GK
池田咲紀子(浦和)
山下杏也加(INAC神戸)
スタンボー華(大宮)
▽DF
熊谷紗希(バイエルン/ドイツ)
清水梨紗(日テレ)
土光真代(日テレ)
宮川麻都(日テレ)
南萌華(浦和)
宝田沙織(ワシントン・スピリット/アメリカ)
高橋はな(浦和)
▽MF
中島依美(INAC神戸)
長谷川唯(ACミラン/イタリア)
杉田妃和(INAC神戸)
三浦成美(日テレ)
塩越柚歩(浦和)
林穂之香(AIK/スウェーデン)
北村菜々美(日テレ)
木下桃香(日テレ)
▽FW
菅澤優衣香(浦和)
岩渕真奈(アーセナル/イングランド)
田中美南(レバークーゼン/ドイツ)
籾木結花(OLレイン/アメリカ)
遠藤純(日テレ)