欧州で日本人1トップは難しい?遠藤航躍動の理由は?ブンデスリーガのレジェンド奥寺康彦氏に聞く

スポーツ報知
大迫勇也(ロイター)

 日本人で初めてドイツ1部ブンデスリーガでプレーし、リーグ優勝や欧州CL4強などに貢献した奥寺康彦氏(69)が31日までにブンデスリーガを通じてオンライン取材に応じ、今季ドイツ1部の舞台でプレーした日本人選手の活躍を振り返った。

*  *  *

 今季のブンデスリーガで躍進を遂げた日本人の筆頭は、シュツットガルトのMF遠藤航だろう。出場停止を除く全試合に出場し、「デュエル勝利数」(ボールの争奪戦)でリーグトップの数値をたたき出した。奥寺氏は「日本人は普通、ぶつかり合ったら簡単にはいかない」とし、「彼は読みと予測が早い」と表現。「ボールを相手から奪うのは、体の強さよりも『読み』。彼は危険を察知し、ボールを取ることができる。ボールを取る面白さ、奪う面白さがわかってきたんじゃないかな」と褒めたたえた。

 ビーレフェルトのMF堂安律は、期限付き移籍という立場ながら全試合出場を達成し、チームの残留に貢献した。日本人の全試合出場は38年ぶり2人目の快挙で、1人目は1982―83年にブレーメンでプレーした奥寺氏だった。奥寺氏は「彼は十分な自信があるよね。監督の要望を理解していて、自分の良さを出せば評価されることがわかっている。周りとのコミュニケーションも取れている」と評価。堂安のプレースタイルにも触れ、「1人で(勝負に)いけるだけでは全試合出られない。彼はパスもできるし、中に入ってシュートもできる」とチームから信頼を寄せられる理由に選手としての引き出しの多さを挙げた。

 アタッカー陣ではフランクフルトのMF鎌田大地が5ゴール12アシストをマークした一方、ブレーメンのFW大迫勇也にとっては苦境のシーズンに。先発は7試合に限られ、出場24試合で無得点に終わった。日本代表活動中の取材時にはMF起用が続いていたことを明かしており、「FWで勝負できるチーム」への移籍を希望している。

 「やはり、日本人が海外で1トップは張るのは難しいのでしょうか?」と聞いた。ケルンでの大迫の隣にはモデストがいたし、岡崎慎司にはバーディーという相棒がいた。鈴木優磨も、ボールを受けられる味方が加入した今季途中から得点を量産した…といった傾向がある。奥寺氏は「監督にもよりますが」と前置きし、「なんでブレーメンはもっと早く監督を代えなかったのかなあ」と古巣の降格を嘆いた上で、「彼の能力は決して悪いものじゃない。ケルンでは良かった。いいものは持っている。本人からすると『なんで?』となると思う。でもストライカーは点を取らないと話にならないからね。ストライカーは大変だよ」と力説した。

 「海外でもストライカーは外国人というチームは多い。バイエルンのレヴァンドフスキとか。その中で大迫君がトップを張るというのはなかなか難しい。最後は自分が生き残っていくために、何か活路を見い出す必要がある」と語り、「例えば僕の場合はうまくシフトして、最初はFWだったけどMFもやって、最後はDFまでやった」とポジションを変えながら通算234試合に出場した自身の経験を明かした。

サッカー

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×