東京六大学の個人タイトルの裏に豊富な練習量

試合後、笑顔で記念撮影に納まる、慶大・堀井哲也監督(中央)らナイン
試合後、笑顔で記念撮影に納まる、慶大・堀井哲也監督(中央)らナイン

 東京六大学野球の春季リーグ戦が、30日に幕を閉じた。最初のカードの法大との初戦を落としたあと8連勝をマークした慶大が、3季ぶり38度目の優勝。この日の早大2回戦は2―4で敗れたが、表彰式後の選手には笑顔の輪が広がっていた。

 個人記録では、明大の陶山勇軌外野手(4年=常総学院)、山田陸人内野手(3年=桐光学園)が同率の5割で首位打者に輝いた。

 高いレベルで争いを演じた2人の実績は対照的だ。レギュラーに定着していた陶山に対し、山田は昨年まで2打数無安打。それでも、明大のラストゲームだった23日の立大2回戦のあと、田中武宏監督(60)は「大爆発の予感がありました」と振り返った。

 「2月から3月にかけて、朝から晩までバットを振っていました。陶山にも言えたことですが、体を痛めるくらいにやっていた。振り込む量が違っていました」。ひたむきに練習に取り組む姿を見てきた指揮官にとって、この活躍は必然と映っていたようだ。

 最優秀防御率は、1・57で慶大の森田晃介投手(4年=慶応)。こちらも、豊富な練習量という裏付けがあってのタイトル獲得だった。

 コロナ禍で、2月のキャンプは中止に。練習時間を確保するため、午前か午後だけだった主力の全体練習を、午前と午後の2部構成にした。「投手陣のスタミナ強化に影響があったと思います。ランニング、ウェートトレーニングに、色々な強化運動。それによって、1試合を投げ切る、そして1シーズンを戦い抜くスタミナがついたのではないでしょうか」と堀井哲也監督(59)。慶大は、増居翔太投手(3年=彦根東)も防御率2・10でランキング2位に入った。

 2人の指揮官の話から改めて気付かされた、練習の絶対量が持つ意味。昨秋の覇者でありながら5位という不本意な成績に終わった早大・小宮山悟監督(55)は、早慶戦を1勝1敗で終えると、「鍛える」というフレーズを何度も繰り返して雪辱を誓っていた。「夏に鍛えて、慶大に負けないチームを作らなければ。たるんでいるところをビシッと鍛えてきます」

 秋のリーグ戦まで約3か月半。暑い夏の取り組みが、その成績を左右する。小宮山監督の指導のもと、早大からも大きく変貌を遂げる選手が現れることを期待したい。

(記者コラム・浜木 俊介)

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