アミメニシキヘビ捕獲劇の裏側に陰の功労者「屋内にいると確信をもっていた」

アパートの屋根裏から発見されたアミメニシキヘビ
アパートの屋根裏から発見されたアミメニシキヘビ

 横浜市戸塚区アパートから脱走したアミメニシキヘビの捜索は22日、屋根裏の骨組みに潜む姿が確認され、無事捕獲に至った。6日に脱走してから発見まで17日間。捕獲に至った裏側には一人の功労者の存在があった。

 「正直、この手の生き物の捜索でこれだけ見つからないのは異例の長さ」そう語るのは、静岡県河津町にある「体感型動物園iZoo(イズー)」の園長で爬虫類研究家の白輪剛史(しらわ・つよし)氏だ。白輪氏は、飼い主からの依頼を受け、7日から捜索に参加。現場で指揮を執るだけでなく、近隣の方への注意喚起も積極的に行っていた。園のある伊豆からおよそ2時間かけて横浜へ。私が現場に行った日は、ほとんど白輪氏の姿があった。

 アミメニシキヘビは本来熱帯に生息する生き物。好適温度が28度以上であるのに対し、脱走後10日間の平均気温が17~22度。「遠方に逃げ出したとは到底考えにくい」と当初から、屋外よりも、あくまで屋内説をにらんでいた。

 ようやく発見に至った22日、捕獲場所はやはり「アパート内の屋根裏」だった。この日は大家さんや住民の許可の上、アパート全体の屋根裏調査に取り掛かった。「飼い主も大家さんも費用面などで悩んでいた。『最悪費用は自分が肩代わりするから、アパート全域の捜索をさせて欲しい』と頼んだ」と白輪氏。この日の夕方に飼い主宅のお風呂場点検口に入り、屋根裏に潜入。骨組みに巻き付いている状態のアミメニシキヘビを発見した。捜索スタッフと2人で持ち上げ、最後は白輪氏が抱きかかえるようにして救出させた。

 発見後報道陣の取材に応じた白輪氏は「警察や消防が何十人、何百人体制で屋外捜索に努めてくださっていても、手がかりが無い。そして気温のことを考慮すると、まだ屋内にいると確信を持っていました」と自身の読み通りだったことを明かした上で、「見つかってよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 目撃情報もほとんどない中での今回の捜索は、決して簡単ではなかった。私自身、新人記者で不慣れな取材も多かったが、白輪氏の対応力に何度も助けていただいた。面識のない飼い主からの依頼に対し、これほど協力的に動いてくれる人が、どれだけいるだろうか。難しい現場ではあったが、その中で、どこか忘れていたものを取り戻せた気がした。

 今回のヘビ騒動は単に「捕獲」と終わらせるにはもったいない、陰の功労者の存在が、そこにはあった。(増村 花梨)

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