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遠藤が投げ合い制し照ノ富士V阻止!23日千秋楽で貴景勝と遠藤が勝てば、25年ぶり優勝決定ともえ戦へ

スポーツ報知
遠藤(左)は下手投げで照ノ富士を破る

◆大相撲夏場所14日目(22日、東京・両国国技館)

 3敗の西前頭8枚目・遠藤が殊勲の星を挙げ、優勝戦線に生き残った。1敗で単独トップに立っていた大関・照ノ富士を下手投げで撃破。物言いがつき、約3分50秒にも及ぶ長い協議の末、行司軍配差し違えで1差に詰め寄った。貴景勝は正代との大関対決を突き落としで制し、3敗を守った。千秋楽で照ノ富士が勝てば2場所連続4度目の優勝、貴景勝と遠藤がともに勝てば96年九州場所以来の優勝決定ともえ戦にもつれ込む。

 クールな遠藤が不敵な笑みを浮かべ、勝ち名乗りを受けた。負ければ照ノ富士の優勝が決まる一番は、土俵際で投げの打ち合い。軍配は相手に上がった。物言いがつき、約3分50秒の長い協議。場内アナウンスにも「聞こえなくて(勝ちが)自分って分からなくて」と無我夢中だった。軍配差し違えで、行司が振り向き勝利を確信すると「ああ。よかったよかった…」。値千金の1勝に遠くを見つめ、思わずペロリと舌を出した。

 大関との立ち合いは、中に入ってもろ差し。得意の形で圧力をかけ、右の下手をつかんだ。土俵際で小手投げにきた大関に、外側から右足を絡めて執念の下手投げ。「必死だった。先に相手の手が(土俵に)ついてればなと」。体を逆「く」の字にそらして左足一本を残す粘りで、相手の右肘が先に落ちた。八角理事長(元横綱・北勝海)は「優勝の懸かった一番にふさわしい。大殊勲。紙一重で勝った。100点」と最大級の賛辞を贈った。

 前日の貴景勝戦に続く大関撃破で、賜杯の行方は千秋楽にもつれ込んだ。3敗の遠藤は本割で正代に勝ち、2敗の照ノ富士が結びで敗れれば、貴景勝を含めた約25年ぶりのともえ戦となる。「(V争いは)まだピンとこないですけど、最後はしっかり集中してやるだけです」。波乱を起こし、普段は応じないリモート取材にも姿を見せた。13日目終了時点で2差からの大逆転Vなら初。昨年11月場所前には長男が誕生し、父になった平幕は初の悲願へ人事を尽くす。(竹内 夏紀)

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