浦和MF明本考浩、自身初J1で躍動! 左足、ポリバレント、ハードワーク武器の“狂犬”ファイター

浦和MF明本考浩
浦和MF明本考浩

 浦和のMF明本考浩が自身初のJ1で存在感を放っている。J2栃木から今季新加入し、リーグ全14試合に出場。左サイドバック(SB)、2列目、前線と複数ポジションをこなし、豊富な運動量と左足の正確なキックは相手の脅威となっている。持ち前のハードワークを武器にJ1で躍動し、将来の日本代表入りも期待される23歳に注目したい。

 狂犬のごとくピッチを走りまわり、2度追い、3度追いは当たり前。明本は球際で相手に体をぶつけ、何度も倒れながら攻守でハードワークするファイターだ。

 真骨頂は、4月3日の鹿島戦(2〇1)で発揮された。1―1の後半18分、明本はFW武藤雄樹のスルーパスに爆走し、「相手の体の向きが悪かったので」と走るコースを瞬時に内側へ変えて加速。ペナルティーエリア内で倒され、決勝点につながるPKをゲットした。「数字」には表れないが、スプリントして球際で相手より一瞬速くボールを触ったからこそ生まれた“アシスト”だった。

 左足のキックを武器に、「数字」に表れるプレーでもゴールに絡んでいる。

 鹿島戦では前半37分にDF西大伍の右クロスに走り込み、柔らかいトラップから左足でJ1初ゴール。今月16日のG大阪戦(3〇0)では1―0の前半20分にFWユンカーのサイドチェンジに激走し、左足で相手DFの股を抜く高速グラウンダークロス。MF田中達也のゴールを呼び込み、移籍後初アシストをマークした。

 最大の武器は、複数ポジションをハイレベルでこなすポリバレント(多様性)なプレーにある。

 2月の沖縄キャンプ中の練習試合や同13日のJ2相模原戦では、1トップや2トップの一角と前線でプレー。かと思えば、開幕直前の公開練習では、ミニゲームで左SBを中心に担った。そして迎えた同27日の開幕・FC東京戦。J1デビュー戦で明本が任されたのは右サイドハーフ(SH)だった。

 マッチアップする相手左SBの日本代表DF小川諒也を体を張った守備で抑える。リカルド・ロドリゲス監督から与えられたタスクを高いレベルでこなし、攻撃でもチームに推進力をもたらした。指揮官から「右サイド、トップ下、FW、左サイド、左SB。本当にいろいろなポジションができるポリバレントな能力を持っている」と賛辞を受けた。

 J2栃木の下部組織出身で、国士舘大を経て栃木でプロ入りした1年目の昨季は、ボランチや2列目、FWなどで40試合に出場。7得点8アシストをマークし、J1への個人昇格をつかんだ。今季は開幕からリーグ全14試合に出場(先発は12試合)。J2琉球から加入したMF小泉佳穂らとともに、「新生・レッズ」の象徴となっている。

 J1デビュー直後の3月は「前に行く推進力は通用する部分がたくさんある。どこでパスを受けるのかなど判断のスピードはまだ遅い」と課題を口にしていたが、最近は試合中にSB、SHと位置が変わっても味方とポジションを転換して“ローリング”しながら敵陣を攻略する戦術が染みついてきた。

 見た目がそっくりな先輩DF宇賀神友弥を「お兄ちゃん」と慕い、ピッチを離れれば「サッカーから離れて無心になって、映画やゲームでリフレッシュする」とおちゃめな一面をのぞかせる明本。ハードワーク、ユーティリティー性、高精度な左足キックを併せ持つ23歳は将来、日本代表に選ばれても不思議じゃない可能性があふれている。(星野 浩司)

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