◆高校野球春季山形県大会▽準々決勝 日大山形5-1山形東(18日・きらやか)
山形の準々決勝で、昨秋県王者の日大山形が山形東に5―1で勝利。6回から登板した滝口琉偉(3年)が4回10奪三振と力投をみせた。
新たなスタイルで三振の山を築いた。6回に右翼からマウンドに上がった日大山形・滝口が4回を投げて3安打1失点も、12個のアウトのうち10個を三振で奪う力投。「カウントを悪くしても自分の投球ができて、修正できたのはよかった」。昨秋までは140キロを超える直球を軸に全力で投げ込んでいたが、エースの斎藤堅史(3年)から投球術を学び、「テンポや間などを意識した」。球速を抑えた直球や変化球でストライクを取ったりと、これまでとは違う一面をみせた。
滝口について「投手としてはよかった」と評価した荒木準也監督だったが、逆に「打者としてはまったく機能しなかった」。1番を任せ、4―0の6回1死二塁では右翼フェンス直撃の適時二塁打など4打数1安打1打点も、内容面に注文をつけた。滝口も「出塁が求められるけどそれができなかった」と反省。外野手と投手の“二刀流”は大変だが、「どちらもしっかり集中しながら、切り替えができるようにすることが大切」と前を向いた。昨秋に続く県制覇を果たすため、投打ともにチームを引っ張る働きをみせる。(有吉 広紀)