◆JERAセ・リーグ 巨人7―2広島(18日・東京ドーム)
高く舞い上がったウィーラーの打球は、グングンと伸びた。1点を追う5回2死一、二塁。大瀬良の外角球を捉えると、ボールは右翼フェンス最上部のネットを直撃した。「いいところで一本打ててよかった。(本塁打まで)もうちょっとだったね」。審判団の判断でリプレー検証となったが、判定は二塁打のまま。それでも2人の走者を生還させる逆転V打となった。
自身の連続試合安打も「22」に伸び、長嶋茂雄を抜き球団歴代6位タイに浮上。球団記録は張本勲の30試合で、ラミレスの27試合、王貞治の25試合、小笠原道大と阿部慎之助の23試合と続く。「あまり考えていなかったけれど、その位置に自分の名前が残るのはうれしい」と笑みを浮かべ「記録は破るためにあるもの」と、さらなる高みを見据えた。今季出場25試合で、ノーヒットは3月28日のDeNA戦(東京D)だけだ。
主将の坂本が右手母指(親指)末節骨骨折でリハビリ中だが、先日は電話越しに激励したという。「元気と言っていた。キャプテンが帰ってくるまで頑張るよ」。仲間思いの熱い助っ人が、大黒柱不在のチームに勢いをもたらしている。(尾形 圭亮)