山木伝説、“名前負け”しない400メートルV「信念を持ってやりたい」

男子400メートルを制し、自身の名刺を手に笑顔の山木伝説(かける)
男子400メートルを制し、自身の名刺を手に笑顔の山木伝説(かける)

◇陸上 東日本実業団選手権 第1日(15日、埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)

 男子400メートル決勝で、山木伝説(かける)が自己ベストの46秒81で優勝した。2018年に日大卒業後、山形県内で就職していた2年間のブランクを経て昨夏から現役復帰。今大会で弾みのタイトルを手にした。「目の前の大会を、必ず勝つんだという気持ちでやっている。いい結果を(地元の)山形に報告できる」と声を弾ませた。

 伝説と書いて、「かける」。400メートル障害で陸上経験者の父・紀彦さんが「名前が世の中に語り継がれるように駆けて欲しい」と願いを込めてつけてくれた。ホテルで宿帳を書けば「かける、と読むんですか」と驚かれるのも日常茶飯事だ。山木は「名前は好きですよ。名前負けせず、本当に速くなってやるぞ、みたいな原動力になる」と胸を張る。日大時代の16年には日本学生対校選手権で3位。「あと一歩、1位に届かなかった。安定を選んでいたのが煮え切らなかった」と競技復帰を選んだ。

 現在は、千葉・成田市スポーツ・みどり振興財団の職員として生計を立てつつ、フルタイムでの勤務後に1時間程度練習に取り組んでいる。東京五輪に向けては、同市などで行われる陸上米国代表の事前合宿のサポート役として、練習機材の準備などを担う予定だったが、コロナ禍で合宿自体の中止が決まった。「陸上で携われるのを楽しみにしていたけど…今回は(自分の)結果で出せたので良かった」と息をついた。

 6月の日本選手権(大阪)は、東京五輪代表選考会。参加標準(44秒90)を突破し、3位以内に入れば代表内定が得られる。スター軍団の米国代表合宿に関わることはできなかったが、選手として切符を摑む道は残されている。「日本選手権までは諦めていない。何を言われようと、400メートルに対して信念を持ってやりたい。社会人として仕事をしながらでも競技ができるんだ、と示して勇気を与えられる走りをしたい」と目を輝かせた。

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