米国陸上チーム千葉での事前合宿中止「選手の安全に懸念」大会開催に大きな影響も

米国国旗
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陸上米国代表の主な選手
陸上米国代表の主な選手

 千葉県は12日、東京五輪の米国陸上代表が同県成田市などで予定していた事前合宿を中止すると発表した。4月に米国陸連から新型コロナウイルスを理由に「安全面に懸念がある」と中止の連絡があった。9日の五輪テスト大会で男子100メートルを制した自己記録9秒74のジャスティン・ガトリン(39)ら、スター選手がそろう代表チームの事前合宿中止は、コロナ禍で準備を進めている他のホストタウンや大会開催にも大きな影響を及ぼしそうだ。

 16年リオ五輪で13個、19年ドーハ世界陸上で14個の金メダルを獲得したスーパースター軍団が、千葉県内での五輪事前キャンプを断念した。千葉県の担当者によると、米国陸連は4月14日に県と受け入れ予定だった成田市、佐倉市、印西市の3市などにメールで「新型コロナウイルスの世界的流行が続き、今後も収束の見通しが立たない中で、選手の安全面に懸念が生じている」と中止を伝えた。

 千葉県の3市と米国陸連は16年5月に事前キャンプの受け入れで合意。選手、関係者120人が7月上旬~8月上旬の期間で、3市の運動施設や大学施設の利用を想定して準備を進めていた。だが、昨年3月に五輪延期が決まった後は具体的な話ができず、県担当者は「今年3月に改めて詳細を詰めたいと思い、こちらから確認した」という。それから1か月後に届いた中止の連絡に、担当者は「具体的な受け入れの準備が進んでいたわけではないが、大変残念。意向は受け入れるしかない」と語った。

 千葉県の熊谷俊人知事(43)は「中止は残念だが、米国陸連が現在の状況下での最善策として判断したと考えている」とコメントを発表。県では他にロシア選手団のフェンシング(長柄町)など4つの事前キャンプが中止になったことも併せて発表した。

 米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)としては東京・世田谷区と事前キャンプを行う契約を結んでいる。現時点で同国代表すべてがキャンプを中止するという動きには直結していないが、コロナ禍で事前キャンプを中止するチームは12日現在で少なくとも31団体と、増えているのも事実だ。

 組織委員会の橋本聖子会長(56)は「長年準備してきた自治体の皆様にとっては残念な思いでいる。受け入れていただく自治体と情報共有して、状況に応じて連携を取っていきたい」とサポートしていく考え。「安心、安全」な大会開催に向けて、またひとつ厳しい現実に直面した。

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