通算1800勝まであと4勝 田中勝春騎手は50歳でスマホデビューの競馬ひと筋

通算1800勝まで残り4勝の田中勝春騎手
通算1800勝まで残り4勝の田中勝春騎手

 通算1800勝まであと4勝に迫っている田中勝春騎手(50)=美浦・フリー=は、火曜日から金曜日まで馬に毎日またがり、調教をつけている。「若い頃は(朝)起きられなかったけど、今は歳(とし)のせいか起きちゃうから。馬に乗らないと気持ちがすっきりしないからね」と笑う。

 私が競馬記者になり、名刺を持って初めてあいさつに行った時、「名前に馬が入ってるじゃねぇか」と北海道なまりで返されたことを今も鮮明に覚えている。競馬に関しては決して口数が多いと言えず、記者泣かせかもしれない。それでも馬に真摯(しんし)に向き合う姿はずっと目の当たりにしてきた。騎乗依頼があれば、わざわざ栗東に駆けつけて調教することもある。デビューから33年目を迎え、「とにかくここまで馬に乗せてもらえたことがラッキー」と謙遜するが、「競馬に乗る以上、ちょっとでも(馬を)知らなきゃいけない。クセをつかむためにも、血統を勉強してるんだよ」と勝利への情熱を燃やし続けている。

 ターフを離れると、酒が好きでよく笑い、よくしゃべり、気さくな人物だ。俳優の反町隆史に似ている笑顔がはじけ、親しい関係者からは“カッチースマイル”と親しまれている。趣味はゴルフで、プロ級の腕前。松山英樹がマスターズを制した瞬間はテレビで見届け、うるっとしたという。2月に50歳を迎え、遅ればせながらスマホデビュー。「使ってた携帯でSuica(スイカ)が使えなくちゃったんだよ。新幹線のチケットも買えなくなったし、しょうがないかなと思って」と、照れくさそうに経緯を明かしてくれた。

 「若い時はとにかく勝ちたくてしょうがなかった」。積み重ねた勝利数は、関東の現役ジョッキーで横山典弘騎手、柴田善臣騎手に次ぐ3位だ。同郷の蛯名正義さんが今年2月末で騎手を引退し、調教師に転身。ちなみに蛯名調教師と勝春さんの父同士は中学校の同級生だったという。自身の引退にも話を振ると、「前から考えてるよ。いつまでジョッキーやっているんだろうって。辞めるならどのタイミングなのかって。これまで馬に乗ることしかしてこなかったから(他の道が)思いつかない。今だって勝ちたいし、まだ頑張るよ」と力強く言い切った。

 通算勝利数1796勝は歴代11位。まだまだ馬上で戦い続け、勝ち星を重ねていく田中勝春騎手を、取材、応援し続けたいと思っている。(松浦 拓馬)

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