千葉県の熊谷俊人新知事、五輪は「無観客でも問題ない」…県内2会場で8競技実施

千葉県庁の知事執務室で取材に応えた熊谷俊人知事
千葉県庁の知事執務室で取材に応えた熊谷俊人知事

 新型コロナウイルス感染拡大が収まらない中、東京五輪・パラリンピックの開催可否や観客の有無についての協議が進められている。3月の千葉県知事選で初当選した熊谷俊人新知事(43)=前千葉市長=がスポーツ報知のインタビューに応じ、観客動員については無観客でも問題ないとした上で、大会後を見据えた取り組みを進めていくと強調した。(瀬戸 花音)

 3期12年続いた森田県政が終わり、新知事に就任した熊谷氏は理想の知事像についてこう語った。

 「20~30年後に『あの時、あの人で良かったよね』と思われるようなことをやりたいと思います」

 東京五輪・パラリンピックに関してもその姿勢を崩さない。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長が4月28日の国会で、開催可否について議論するべき時期に来ていると指摘した。だが、熊谷氏は、開催可否や無観客か否かなどに注目が集まる現状にこう苦言を呈する。

 「私は無観客でも別に問題はないと思います。これまでに、無観客でも問題ないことをして来なければいけなかったはずです。わずか1か月未満のイベントに注力するのではなく、プロセスに力を入れるべきです。大会後の長い間に、その効果がきちんと出てくるようなレガシー(社会的遺産)作りに、今から取り組んでいかなければならない」

 県内では、千葉市の幕張メッセと一宮町の釣ケ崎海岸の2会場でレスリングやサーフィンなど計8競技が開催される。千葉市長時代から五輪の“レガシー”に注目していた熊谷氏は同市に会場が決まった翌年の2016年、ロンドン五輪の会場を視察した。

 「ロンドンでは五輪を契機に、性的多様性に関する理解や、障害者が社会に出る機会の拡大というものに取り組んできた。実際、パラスポーツをやる方々の環境は大きく改善されていると実感しました」

 その経験をもとに一宮町を「世界初の五輪サーフィン会場」として、価値を最大限引き上げるため、関係する自治体の職員らと「五輪後の姿」についての議論を重ねている。

 「一宮町周辺の市町村全体と連携をして、コンセプトを決め、活性化をどのように図っていくのかが大事です。大会そのものは、あっという間に終わりますからね」

 旅先で「どこから来たの?」と聞かれたとき、「『東京方面』と答える千葉県民をなくしたいですね」と冗談めかして笑った熊谷氏。五輪・パラリンピックは、魅力的な町づくりを進めるためのきっかけになると確信している。

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