看護師ボクサー・津端ありさ看護師500人要請に複雑「自分の患者さんを置き去りにはできない」

 現役の看護師で、ボクシング女子ミドル級で東京五輪出場を目指した津端ありさ(27)=ライフサポートクリニック=が28日、スポーツ報知の取材に応じ、五輪・パラリンピック期間中の医療態勢について、「現場に負担をかけずに看護師を集めるのは難しいと思う」と指摘した。

 津端は看護師7年目で、昨年12月までは埼玉県内の総合病院に勤務。コロナ禍で予選が消滅し五輪出場の道を閉ざされたが、競技者との二足のわらじをはき、過酷な医療現場に従事してきた。五輪中止論も浮上する現状に「選手感情を考えれば、私も予選がなくなった時の喪失感が大きかったし、五輪があると信じている仲間もいるので開催してほしい。けど、医療現場の大変さを考えると、私の口から開催してほしいと言うのは難しい」と話した。

 組織委が日本看護協会に要請した500人確保には「派遣された看護師の穴は、さらに人手不足になる現場で埋めるしかない。地域医療に負担をかけずに確保するのは状況が矛盾している」と指摘。「みんなが疲れ果てている。職場から離れた人もたくさんいる」と実態を明かし、「私も看護師として五輪に携わりたい気持ちはあるけど、自分の患者さんを置き去りにはできない。みんなそういう気持ちでいると思う」と代弁した。

 5月1日にロシアでの国際大会(同月10~15日)出場のため離日する。医療従事者用のワクチン接種の案内は届いているが、発熱する可能性があるため帰国後に接種する予定という。

 ◆津端 ありさ(つばた・ありさ)1993年6月9日、埼玉・所沢市生まれ。27歳。専門学校を経て看護師に。埼玉県内の総合病院を経て昨年12月から心療内科の「ライフサポートクリニック」(東京・豊島区)に勤務。19年全日本選手権で初優勝し東京五輪女子ミドル級で代表候補入りした。母はタヒチ人で父は日本人。身長171センチの右ボクサーファイター。

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