【大学野球】開幕週で早大とドロー 個性派IQ軍団・東大が熱い

リリーフで真価を発揮している小宗
リリーフで真価を発揮している小宗

 東京六大学リーグの東大が、個性的で興味深い戦いを展開している。左サイドハンドの小宗創投手(4年=武蔵)、アメリカンフットボールから転向して1番を務める阿久津怜生右翼手(3年=宇都宮)、4番に座る体重97キロの井上慶秀一塁手(4年=県長野)らが神宮で躍動。開幕週の早大2回戦を引き分けとし、いきなり0・5ポイントを獲得するなど、2017年秋の法大2回戦以来の勝利へ期待は高まる。(浜木 俊介)

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 東大の投手陣では、ほぼ皆勤。メガネがトレードマークの小宗は、中盤~終盤の勝負どころでマウンドに向かう。11日の早大2回戦は、0―0の4回から登板して自己最長の6イニングを2安打無失点に抑え、チームに0・5ポイントをもたらした。

 横手投げの変則左腕が真骨頂を見せたのは、味方のエラーも絡んで迎えた8回2死二、三塁のピンチ。ミート力に定評のある左打者の熊田任洋遊撃手(2年=東邦)に対し、外角のスライダーで三振を奪った。9回2死二塁。あと1つのアウトで負けがなくなるという場面では、3番に座る左の蛭間拓哉右翼手(3年=浦和学院)を同じボールで三振に斬った。前日の1回戦で本塁打を放った好打者2人に、自分のスイングをさせなかった。

 2年春まではスリークオーターだったが、肩を痛めてサイドハンドに転向した。「左の横手投げだとコントロールが難しいが、フォームが身について、しっかりストライクが取れるようになった。緩急も使えるし、貴重な存在」と信頼を口にしたのは、OBで元中日球団代表の井手峻監督(77)だ。

 制球力の向上は、数字に表れている。昨秋のリーグ戦では全10試合のうち9試合で投げ、15回1/3で13四死球だったが、今春は3試合9イニングで四死球4。これに伴い、防御率も5・28から2・00に向上した。

 早大2回戦で示したように、長いイニングも投げることができるが、先発ではなくベンチで出番を待つ。「一番安定している投手なので、できれば2試合とも使いたいので」と井手監督。「接戦に持ち込んで、粘り勝つ試合をしたい」というゲームプランを遂行するためには、必要不可欠な存在だ。

  • 二盗を決める東大・阿久津
  • 二盗を決める東大・阿久津

 一方、攻撃陣のリードオフマンとしてチームを勢いに乗せる立場にあるのが阿久津だ。高校時代は甲子園を目指していたが、昨年夏まではアメリカンフットボール部に所属していたという異色の経歴の持ち主。8月に行われた春季リーグ戦をスタンドで応援していた時に「神宮で勝ちたい」という思いが胸に湧き、入部を決意した。

 早大との開幕戦を終えたとき「応援の中で野球ができるのは幸せ」と語っていた阿久津。18日の明大2回戦で通算14打席目にして初安打を放つと、50メートル走6秒1の足を生かして二盗を決めた。

 「体は小さいけれど、馬力がある。格闘系の球技の経験者らしいし、動きが野獣みたいでウチにはいなかったタイプ。もっと打てるし走れる選手」と井手監督の期待は大きい。

リリーフで真価を発揮している小宗
二盗を決める東大・阿久津
4番の重責を担う井上
初のプロ出身・井手監督
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