欧州スーパーリーグ創設合意…強豪12クラブ参加表明も猛反対 FIFAはW杯出場禁止で対抗

昨季の欧州チャンピオンズリーグで優勝トロフィーを掲げるバイエルンの選手たち(ロイター)
昨季の欧州チャンピオンズリーグで優勝トロフィーを掲げるバイエルンの選手たち(ロイター)
スーパーリーグに参加表明したクラブ
スーパーリーグに参加表明したクラブ

 サッカーの欧州強豪クラブが新たに「欧州スーパーリーグ(SL)」を創設することで合意したと18日、スペイン1部のRマドリードなど参加12クラブが発表した。計20チームで争われ、8月に開幕。各国リーグは脱退せず、欧州チャンピオンズリーグ(CL)に代わる新大会として開催する。国際サッカー連盟(FIFA)と欧州サッカー連盟(UEFA)は参加クラブ・選手は主催大会に出場禁止とする方針を示し、猛反対。欧州サッカー界を揺るがす全面戦争となりそうだ。

 欧州サッカー界に激震が走った。スペインはRマドリードなど3クラブ、イングランドはリバプールなど6クラブ、イタリアはユベントスなど3クラブと、3か国計12クラブが新リーグへ参加を表明した。今後3クラブを追加した15クラブが常設され、前シーズンの成績で5クラブを加え、20クラブで戦う。1次リーグは10チームずつ2組に分かれ、8月の平日に開幕。上位4チームの計8チームで決勝トーナメントを争う。収益はCL超えUEFAによる欧州CLの運営に不満を訴えるクラブで90年代から練られてきた構想が初めて具体的に動き出した。世界的人気クラブや一流選手の対決が保証され、AP通信によると、年間放送権料は40億ユーロ(約5200億円)と試算。収益は現行の欧州CLを超え、コロナ禍で大打撃を受けたクラブの収入増が見込まれる。初代会長に就任したRマドリード会長のペレス氏は「ファンの願望に応えるのが我々ビッグクラブの責任だ」と強調した。

 格差拡大の懸念これに対し、UEFAはSLに参加する3か国のリーグと連名で「一部クラブの私利私欲に基づくプロジェクトだ」と猛反発。法的手段をはじめ、各国リーグや国際大会での出場を禁止する措置をとると警告した。FIFAはこれまで、参加クラブ・選手はW杯や各連盟の大会で出場禁止とする態度を示してきたが、改めて反対の声明を発表した。政界にも波及し、英国のジョンソン首相はツイッターで「サッカー界に大きな損害を与える」と糾弾した。18年の欧州ネーションズリーグ新設で各クラブの代表選手の負担は拡大。24年からCL参加チームが32から36に拡大されれば負担はさらに増すとあり、UEFAとビッグクラブの溝は深まっていた。新リーグ参加クラブはCLを脱退する動きもあり、同大会の衰退やクラブ間の格差拡大の懸念もある。強豪クラブが利益を牛耳る構想に各団体から反発は強く、混乱は必至。波紋は広がるばかりで、実現の可能性は動向を見極める必要がありそうだ。

 ◆欧州スーパーリーグ構想 1998年にイタリア・ACミランのベルルスコーニ会長が中心となり、多額の放送権料と広告収入を見込んで欧州の有力クラブによる新リーグ構想が浮上。UEFAは欧州CLの出場枠を24から32に拡大する対抗措置をとった。2009、16年と度々議論されたが、実現には至らず。新型コロナ禍に見舞われた昨年、無観客試合などによる深刻な経営悪化への危機感が、新リーグ創設の動きを加速させた。

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