都倉俊一文化庁長官、「韓国に先に行かれている」日本のポップカルチャーに警鐘

文化庁で取材に応える文化庁長官・都倉俊一氏(提供写真)
文化庁で取材に応える文化庁長官・都倉俊一氏(提供写真)

 今年度から文化庁長官に就任した作曲家の都倉俊一氏(72)が16日、文化庁で報道陣の取材に応じ、日本のポップカルチャーを世界的にすることを目標に掲げた。新型コロナ禍で窮地に立っている文化芸術の救済を仕事始めにすることも明らかにした。

 ピンクレディー「UFO」で受賞した日本レコード大賞の盾が置かれた長官室。都倉氏は「日本のポップカルチャー、ライブエンターテインメントはまだまだ世界から遅れている。これを国も一体となってひとつの大きな文化産業として育てていくというのもこれから必要だと考えています」と熱く意気込んだ。

 「今は映画も音楽も韓国に先に行かれているところがある」とし、「東方神起なんかが出てきた頃は日本の方がちょっと先にいっていたのに、あっという間に追い抜かれました」と指摘。

 現在の日本音楽については「誰とは言いませんけど、へたくそな歌を歌って、コンピューターで音を合わせて発売する。では中身の歌はどうか。そこに血が通っているかどうか。甚だ疑問だ」と数々の名曲を生み出した作曲家としても危機感をあらわにした。

 一方、新型コロナ禍で苦しむアーティストに心を寄せ、「これから日本の文化芸術をみんなで頑張っていこうというときに、担い手がいなくなっちゃうのは一番あってはならないこと」と救済の意思を明示。「コロナ禍で国はびっくりするくらいの予算が文化芸術救済に対してはあてているが、才能のあるギタリストでも事務仕事は不得手な人が多い」とし、「支援がスムーズに行くような交通整理」を仕事始めとすることを決意した。

 また、「コロナ禍の中、あらゆる文化、芸術活動が制限され、人との交わり、温かさに触れることがいかに大切かを身をもって経験した」と文化芸術の大切さを改めて強調。2015年の国連サミットで採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」の17項目に文化芸術分野がないことを指摘。日本が先頭に立って、18番目の項目に「文化・芸術の享受」を入れるようを菅義偉首相に訴えていく方針を明らかにした。

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