パワーをもらった 清水エスパルスMF西沢健太の一言

J1清水エスパルスのMF西沢健太(左)
J1清水エスパルスのMF西沢健太(左)

 2021年1月1日付けで、紙面のレイアウトを手掛ける部署から静岡支局へ異動した。取材記者職になって3か月半。慣れない取材現場にまだ「しっくりこない日々」が続いている。そんな時に選手からたくさんのパワーをもらうことがある。 

 「本当にこのチャンスを待っていた」

 清水エスパルスのMF西沢健太(24)が「ここ一番」で最高の結果を出した時に残したコメントだ。

 昨季全34試合に出場したサイドアタッカーは、開幕から6試合目(3月21日・対柏・2〇1)で初スタメン。春の嵐で強雨に打たれながらも「風を計算した」という自らのCKで先制点をアシスト。2点目も演出し、開幕戦以来の勝利に貢献した。

 この初先発から1か月前の今季開幕戦。「あれっ、西沢は?」という声がプレスルームに響いた。メンバー表を確認するとベンチ外。スタメン入りした6人の新加入選手の活躍もあり、チームは鹿島に3―1で逆転勝利した。その後、西沢は3試合途中出場にとどまっていたが、チームが4戦勝ちに見放されたこともあり、リーグ6戦目でようやくスタメンが巡ってきた。そして試合に飢えていた背番号16は、攻守で躍動した。

 「ここまで苦しかった」焦りや歯がゆい1か月を象徴する言葉。実感がこもっていた。試合に出ていない間も、入念な調整を続けてパフォーマンスを発揮。そんな西沢へロティーナ監督(63)も「素晴らしい仕事をした」と最高の褒め言葉を残した。

 万全な準備をしていても、ここ一番で結果を残すことは簡単なことではない。土砂降りの雨の中、試合終了後、選手同士で肩を組み、喜びを分かち合った。その輪の中に西沢もいた。不安の1か月間が、一気に自信に変わった瞬間かもしれない。

 12歳から6年間プレーした清水のアカデミー卒業後、筑波大へ。4年間クロスやシュートの精度を磨き「清水の秘蔵っ子」として19年に帰ってきた。今季のチームは新加入選手に注目が集まりがちだが「俺たちがいる」というメッセージを、この試合で出してくれた気がする。これから何度も絶妙クロスで、チームの窮地を救ってくれるだろう。

 私も西沢選手に負けないぐらい、読者のみなさんが読んでいて「パワー」が出る原稿をたくさん書けるように、日々成長していきたい。(静岡支局・森 智宏)

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