マスターズ男泣き実況・TBS小笠原亘アナ、松山V直後の55秒間沈黙は「言葉が出なかった」

スポーツ報知
ゴルフ・マスターズの実況を担当したTBS・小笠原亘アナ

 男子ゴルフの松山英樹(29)=LEXUS=が日本人男子初のメジャー制覇を達成した「マスターズ」の実況を務めた、TBSの小笠原亘アナウンサー(48)が12日、スポーツ報知などの取材に応じ、涙を流しながらリポートした歓喜の優勝の舞台裏を明かした。

 小笠原アナは2016年からマスターズのメイン実況アナとして放送席に座る。今年はコロナ禍のため、現地からではなく、TBS局内のスタジオから松山の戦いぶりを伝えた。

 最終日の18番ホール、ウィニングパットを沈めた瞬間。小笠原アナは声を震わせながら「ついに日本人がグリーンジャケットに袖を通します。日本人が招待を受けて85年。ついに、ついに世界の頂点に松山が立ってくれました」と伝えると、55秒間沈黙した。オーガスタに響く歓声や興奮、そして松山が歩み寄り、早藤将太キャディーらと抱き合って喜びを分かち合う姿が、画面を通じてダイレクトに視聴者に伝わってきた。

 小笠原アナは「そんなに黙っていたんですか? 普通なら放送事故です」と冷や汗をかきつつ「思いがあるからこそ、言葉が出てこなかった」と振り返った。放送席で右隣に座る解説の中嶋常幸プロ(66)も「すみません…」と涙で言葉が続かず、左隣の宮里優作プロ(40)も感極まった。「僕も中嶋さんも(涙で)ダメになっていて、優作さんは上を向いて、グッときていました」。全員の思いが電波に乗った時間だった。

 小笠原アナと松山との出会いは2010年。自身が初めてゴルフの大会で実況を務めた「アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権」で優勝し、翌11年のマスターズ切符を獲得したのが松山だった。その後も小笠原アナは、プロ転向した松山が史上初のルーキー賞金王を決めた13年の「カシオワールドオープン」、23アンダーで優勝した16年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」でも実況を担当。小笠原アナのゴルフアナ人生には常に、松山の存在があった。

 「アマチュアのころからずっと見てきて、勝手に運命を感じている。僕が『マスターズ』の実況をすることになったとき『僕の代で、松山は勝ちます』と言ってきました。初のマスターズ出場から10年。東日本大震災から10年。目澤秀憲コーチをつけた、というのもよっぽどのこと。『本気だな。今年はあるのでは』と思っていました」。予感は現実となった。「(元専属キャディーの)進藤大典さんからの思いを受け継いで、早藤キャディーで勝てたということも、本当にうれしい」と喜びをかみしめた。

 小笠原アナは中継のエンディングで「岩田禎夫さんにも、天国へ『松山が勝ったよ』という報告を、ここでさせてください」と締めくくった。元報知新聞記者でゴルフジャーナリストの岩田さんは、TBSのマスターズ中継の解説を長らく担ってきた存在。10年のアジアアマで解説席に座ったのも岩田さんだった。小笠原アナは「今回、松山選手が優勝したらこのフレーズを言おう、とは特段考えずにいましたが、岩田さんのことは絶対に伝えたいと思っていました。マスターズの歴史を僕に教えてくれたのは岩田さんでした」と感謝。松山の快挙をきっと岩田さんも天国でたたえているはずだ。

 なお、TBSは12日午後11時56分からマスターズ最終日のダイジェストを放送予定。松山の快挙を再び伝える。

芸能

宝塚歌劇特集
NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請