◆明治安田生命J1リーグ第9節 札幌―鹿島(11日・札幌ドーム)
早い段階で失点してしまった鹿島戦だが、仕方ない部分もあった。1失点目はブロックに行って当たったボールがこぼれてのもので、得点した永戸へのマークは本来ならしてなくていい所。2失点目も後ろがもう少し頑張って寄せればという印象はあるが、鹿島相手に2点差を追い付いたのだから。ポジティブに考えていい。
高嶺がボランチに入って素晴らしいパスを供給し、チャンスを作っていた。彼がボールを散らせたことで多彩な攻撃が出来ていたし、チャナティップにも本来の切れが戻っていた。ジェイも帰ってきたし、得点力不足と騒ぐ程のことではない。
その中でより得点の確率を上げていくためには、ジェイとロペスがかぶるような場面を無くすこと。左で展開しながら右が引っ張って裏を取るという攻撃の形があるように、中の選手も必ず誰かがニアでつぶれるとか、決まり事を作ってもいい。ゴール前への入り方の工夫をしていけば、決定力は上げられる。
あとはあまり難しく考えすぎないこと。みんながシンプルに人を追い越し、いい態勢の選手にどんどんボールをつけていけば、もっと点は取れるし、勝ちにつながる。(吉原 宏太、1996~99年札幌FW)