元巨人・鈴木康友さん「血液のがん」克服し聖火リレー 骨髄移植「命のリレー」に感謝

奈良県での聖火リレーの第一走者として走った元プロ野球選手の鈴木康友さん(代表撮影)
奈良県での聖火リレーの第一走者として走った元プロ野球選手の鈴木康友さん(代表撮影)
現役時代は巨人、西武、中日などで活躍した
現役時代は巨人、西武、中日などで活躍した

 東京五輪の聖火リレーは11日、奈良県の1日目を迎えた。県西部の五條市からスタート。同市出身で巨人などの内野手として活躍した鈴木康友さん(61)が第1走者を務めた。大役を終え「天気も良く、久しぶりに故郷を走ってうれしかった」と笑顔。本職のバットではなく聖火トーチを持ち、地元の“1番打者”を務めた鈴木さんにとって、ある思いを込めたランだった。

 2017年に「血液のがん」といわれる骨髄異形成症候群を発症しながら、骨髄移植を受けて克服。16年に出産した女性が、ヘソの緒を提供してくれたという。「命がつながった。会ってお礼が言えないが、感謝の気持ちを込めて走った。同じような病気で闘病されている方を少しでも勇気づけたかった」。顔も名前も知らない提供者、闘病中に支えてくれた支援者、今まさに闘病中の患者さんら、それぞれへの思いを胸に故郷の地を駆けた。

 病魔と闘った“同志”への思いも明かす。白血病を克服し東京五輪代表切符を得た競泳の池江璃花子(20)だ。「東京五輪は無理だろうと言われていたのに、予選(3~10日の日本選手権)を見て涙が出た」と感激。「(五輪でも)頑張ってほしい」とエールを送った。

 「僕には野球しかない」と言い切り、野球日本代表「侍ジャパン」への思いにも触れた。「野球は五輪から(24年パリ大会では)なくなってしまう。東京ではマー君や菅野に頑張ってもらい、金メダルを取ってほしい」と楽天・田中将大、巨人・菅野智之の両投手らに大きな期待。古巣の両チームの健闘も期待し「今年は阪神が強いようですが」と苦笑いも。「生きていることに感謝している」。大病を乗り越えた鈴木さんの野球への思いは、現役時代のままだ。聖火リレーは12日も同県で行われる。(田村 龍一)

 ◆鈴木 康友(すずき・やすとも)1959年7月6日、奈良・五條市生まれ。61歳。天理高から77年ドラフト5位で巨人に入団。西武、中日でもプレーし、92年に現役引退。その後は巨人、西武、オリックス、楽天、ソフトバンクやクラブチーム・茨城ゴールデンゴールズのコーチ、BCリーグ・富山の監督などを務めた。現役時は180センチ、85キロ、右投右打。

奈良県での聖火リレーの第一走者として走った元プロ野球選手の鈴木康友さん(代表撮影)
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