【ヤクルト】奥川恭伸の活躍が後押しする球友の夢

スポーツ記者を目指している山本(中)とヤクルト1位・奥川(右)、巨人5位・山瀬(東京本社管内で)
スポーツ記者を目指している山本(中)とヤクルト1位・奥川(右)、巨人5位・山瀬(東京本社管内で)

 青春の多くをともに過ごした球友が、テレビ画面の中で輝いている。並み居る強打者相手に立ち向かい、ヒーローインタビューでフラッシュを浴びるその笑顔を、どんな気持ちで見守ったのだろう。記者自身にはそのような経験はない。だが、きっと自分のことのようにうれしくて、誇らしくて、「よし自分も」と気合が入るような気持ちになったに違いない。そんな様子が、スマートフォンに届いたメッセージから伝わってきた。

 8日の広島戦で、ヤクルト・奥川恭伸投手(19)が5回5失点ながらプロ初勝利を挙げた。星稜高時代の同級生で、現在は明大野球部に在籍する山本伊織内野手(2年)は、テレビ観戦で球友の投球を見守った。翌9日の朝、記者の元にメッセージが届いた。

 「昨日はずっと試合を見ていました。初勝利をきっかけに勝ち星を重ねていって欲しいです!」

 短いメッセージの中に、熱い思いが詰まっていることが読み取れた。

 新聞記者になりたい―。それが山本選手の夢だ。高校時代から持つ憧れだと言う。星稜高では奥川や、巨人・山瀬らと19年夏の甲子園で準Vに輝くなど、堅守の内野手として活躍。現在は、明日開幕の東京六大学野球春季リーグ戦のメンバー入りを目指して奮闘中だが、将来的にはプレーヤーではなく、伝える立場として野球に関わりたいと考えている。

 「自分の知り合いがプロに入って、上の世界で頑張っている。その人と関わったり、取材できることにすごく魅力を感じていて、やりがいがあるんじゃないかというのはずっと思っていました」

 奥川に関する取材を申し込むと、高校時代の右腕の姿やエピソードをわかりやすく説明してくれた。コロナ禍で直接会うことはできないが、登板の様子なども細かくチェック。「投げ方が変わったのかな、と思ったり。(高校時代より)体は大きくなったなと思います」と、詳細な部分も確認している。日々、野球部としての活動をこなしながら、自分の夢へ向けた準備を進めていることが感じ取れた。

 プロ野球は、夢を与える職業だと言われる。今回、山本選手への取材を通じて、本当にその通りだと感じた。選手が全力を注ぐ一球、一打がどこかで誰かの夢につながっている。「ヤス(奥川)は、もうすごいところまで行っちゃっている。頑張って欲しいです」。山本選手は、自分のことのようにうれしそうに言った。奥川が見せる成功も挫折も、全てを含めた野球人生が誰かの夢を後押ししている。(ヤクルト担当・小島 和之)

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