宝塚7月卒業…花組トップ娘役・華優希、最後まで満開!

「最後まで挑戦をし続けたい」と日々の進化を誓った宝塚歌劇花組トップ娘役・華優希
「最後まで挑戦をし続けたい」と日々の進化を誓った宝塚歌劇花組トップ娘役・華優希

 7月に宝塚歌劇を退団する花組トップ娘役・華優希(はな・ゆうき)が、桜舞い散る本拠地の兵庫・宝塚大劇場公演「アウグストゥス―尊厳ある者―」「Cool Beast!」で有終の美を飾ろうとしている。タカラヅカ創設100周年だった記念イヤーの2014年に入団して8年目の春。「最後となる今でもまだ、破りたい自分の殻があります」と“華満開”を目指している。東京宝塚劇場では5月28日~7月4日上演。(筒井 政也)

 19年4月、前トップスター・明日海りおの4代目相手役を任されてから丸2年。卒業の時が迫る。同11月に後任トップに就いた柚香光(ゆずか・れい)とのコンビでは初のオリジナル2本立て。培った経験と今の力をすべて注ぎ込んでいる。「ここにいるからこそ学べること、柚香さんとご一緒させていただくことも今しかないんだなと日々実感するので、その時間を忘れないでおこうと思います」

 ラストは代表作「はいからさんが通る」「NICE WORK IF YOU CAN GET IT」に通じるコメディー色は一切ない、ひりつく芝居だ。ローマ帝国の礎の時代を描き、父の政敵カエサル(シーザー)の殺害を企てるポンペイアを演じる。前述2作の「感情が前へ前へと言動に出る」男の子勝りな役柄とはガラッと変わり「ポンペイアは考え方に芯が通っている。私は一度かみ砕いてから言葉を発したいタイプ。少し共通点があるかな」。

 カエサル殺害は、その又おい(めいの息子)・オクタヴィウス(柚香)に阻止されるが、彼の温かさを知る。「あなたに会えてよかった」「忘れないで…私たちが分かち合った心を」と柚香に向けて語りかける、涙を誘う演出も。「今までの愛し合う役も幸せでしたが、魂で通じ合い、根底でつながる関係性はすごくありがたい。宝塚で一番大切なのは『心』。明日海さん、(前トップ娘役の)仙名(彩世)さん、柚香さんに学ばせていただいた。そこは最後まで大事にしたい」と先輩に感謝した。

 一方、ラテンショー「Cool―」では芸名通りの花の役で「艶やかで色っぽかったり、少女のようだったり…。いろんなカラーを出せたら」。自身の好きな花は「ポーの一族」などで思い入れもあるバラを挙げたが「『娘役は、かすみ草でありなさい』という言葉が音楽学校の頃から私の中にあって。男役さんに寄り添える娘役さんになりたい、と」。だが、立場が上がって変化が。「自分自身がどう立ちたいか。それをしっかり持つことで、2人が輝き、『多幸感』があふれる関係性になる」。その領域へと達するため「殻」をもっと破る。宝塚の生徒として取り組む最後の宿題だ。

 花組一筋の誇りが支えだ。配属決定日に、いきなり稽古場に放り込まれた。「何が何か分からない音(くり寿)と糸月(雪羽)と私に、娘役の上級生が『あなたたちは今日から“花娘(はなむすめ)”なんだよ』と声をかけて下さった。それがうれしくて」。当時は「花娘」の意味は分からなかったが「舞台姿、お稽古場での居方、髪型…どこを見ても隙がない。それぞれの方がこだわりを持っておられる。どの組もそうだと思うんですが、私は花組でそれを強く感じた。男役さんをステキに見せたいと心の底から思っていらっしゃる」。後進には「壁にぶち当たった時、宝塚を、娘役を愛する気持ちを思い出して」とのメッセージを送った。

 自身の後任は、同期で元宙組トップ娘役の星風まどか(現専科)。「主演娘役として堂々と務め上げている姿をずっと見てきたので、安心感もありますし、頼もしいなと思います」。3か月後、力強くバトンを渡す時には、唯一無二の大輪の花を咲かせているはずだ。

 ◆華 優希(はな・ゆうき)11月13日生まれ。京都府京都市出身。2014年3月「宝塚をどり」で初舞台。第100期生。組回りを経て、15年に花組配属。新人公演ヒロイン2度、17年「はいからさんが通る」で外部劇場ヒロインを務める。19年4月にトップ娘役就任。7月4日付の退団を前に、5月17、18日には宝塚ホテルでミュージック・サロン「華詩集」に臨む。身長162センチ。愛称「はなちゃん」「のぞみ」。

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