◆明治安田生命J1リーグ第8節 FC東京2―1札幌(8日・味スタ)
北海道コンサドーレ札幌が今季初の連勝を逃した。アウェー・F東京戦は前半29分に相手DF渡辺が一発退場し、数的有利となるも0―0で後半に。同14分にDF金眠泰(27)がVAR判定で退場となり、そのFKから同16分に失点。同24分にもPKを決められ、同38分にFWアンデルソンロペス(27)が3戦連続弾を決めるも1―2で敗れた。5試合ぶりに先発復帰したMF小柏剛(22)も左肩脱臼で途中退場と、今後に不安も残す敗戦となった。
好機を生かせなかった。0―0の前半29分、ドリブル突破を図った小柏が、F東京DF渡辺に倒された。主審の下した判定は一発退場。11人対10人となるもゴールを割れずに前半を終え、結果、敗れた戦いに、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(63)は「1人多い時間に、相手に対して圧力をかけられなかったのは反省しなければいけない。慎重になり過ぎた」と悔いた。
堅守からのカウンターが持ち味のF東京に対する意識が、持ち味を半減させた。MF宮沢裕樹主将(31)は「そこは常に警戒してサッカーをしていた。その中でも、もう少しダイナミックに崩していくことはできた」と振り返った。試合開始から主導権を握り、圧倒的にボールを支配していたが、数的有利になったことが逆に作用し、攻撃の迫力を欠く、皮肉な結果となった。
アクシデントも響いた。前半35分、右サイドをドリブルしていた小柏が、濡れた芝に足を取られ倒れた際に左肩を脱臼。4分後、担架で運ばれ、ピッチを後にした。左足甲痛が癒え、5試合ぶりに先発復帰したスピードある攻撃の核を、早々に欠いた。プランが崩れ、配置変更を余儀なくされたことも、序盤の勢いが失せる要因となった。
後半10分にイエローカードが出された金が、VAR判定の末に退場となり、直後に失点と、流れに乗れないままの終戦。その中でもロペスが3戦連続ゴールでリーグトップの7得点と、明るい材料もある。ロペスは「チームをサポートできるようにこれを続けていきたい」と言った。不運もあり、連勝はならなかったが、誰も下を向いてはいない。