「北島2世」佐藤翔馬が日本新で初五輪切符!世界歴代2位の好記録に「金メダルを取りに行きたい」

2分6秒40の日本新記録で優勝、五輪代表に内定した佐藤翔馬(カメラ・竜田 卓)
2分6秒40の日本新記録で優勝、五輪代表に内定した佐藤翔馬(カメラ・竜田 卓)
「競泳日本選手権 第5日目」 男子200メートル平泳ぎ決勝 優勝した佐藤翔馬
「競泳日本選手権 第5日目」 男子200メートル平泳ぎ決勝 優勝した佐藤翔馬

◆競泳 日本選手権兼東京五輪代表選考会 第5日(7日、東京アクアティクスセンター)

 男子200メートル平泳ぎで、超新星・佐藤翔馬(20)=東京SC=が東京五輪の金メダル候補に名乗りを上げた。日本記録を0秒27塗り替える世界歴代2位の2分6秒40で初優勝。派遣標準記録(2分8秒28)を切り、個人として初の五輪代表に内定した。渡辺一平(トヨタ自動車)らとの激戦を制した慶応ボーイは感激の涙。「金メダルを取りにいきたい」と日本のお家芸復活を誓った。

 自分だけの世界に入り込んだ。ラストスパートに入った佐藤が、ライバルを置き去りにした。「ラスト50は自分の泳ぎができた。最後の15メートルぐらいは死ぬ気で泳いだ」。電光掲示板を見るまでがレースだ、との西条健二コーチの言葉を思い出した。2分6秒40。日本新、なおかつ世界歴代2位の快記録が光っていた。

 第一人者の渡辺、準決勝トップの武良。“三つどもえ”の激戦は今大会の最注目レースだった。最初の50メートルは日本記録保持者の渡辺に先行を許したが、小気味よいピッチは乱れない。75メートル付近で先頭に立ち、ぐいぐい突き放した。「自分でも驚くぐらい平常心だった」。持ち味は足首の柔軟性から来る、強烈なキック。右肩を痛めていた高1の冬季練習で鍛えた武器で押し切った。100メートル平泳ぎは個人での派遣標準は切れずリレーメンバーでの代表内定だった。本命種目で、念願の個人切符をつかみ取った。

 1月24日の北島康介杯で世界歴代4位の2分6秒78をたたき出し、6秒台に入門。2月7日のジャパンオープンでは2分6秒74と縮め、ついに4年ぶりに日本記録を塗り替えた。五輪延期の1年で驚くべき成長を見せてきた。王者チュプコフの世界記録まで0秒28。「世界一が見えてきた。康介さんは金メダルを取っている。僕も取りに行きたい」と次のターゲットに狙いを定めた。

 東京・港区出身で、幼稚舎から通う生粋の慶応ボーイ。東京SCでは平泳ぎのレジェンド・北島康介さんの後輩にあたる。幼稚舎時代に北島さんからジャージーにもらったサインは、額に入れて自宅リビングに飾ってある宝物。東京SCのトレーニングルームには北島さんが02年の釜山アジア大会で世界記録を出した際の写真が貼られ、常に存在を意識してきた。西条コーチも「緊張した舞台での集中力。北島康介と似てきている」と、底力に舌を巻いた。

 翔馬の名前は「ペガサス」から取られた。「生まれたとき、朝日がシーツに当たって光の筋が入って羽に見えた」と、母・純子さんは由来を語る。20歳は、早朝からの送迎や温かい手料理でサポートしてきてくれた家族を思い「ちょっと泣きそう…。しっかり感謝を伝えたい」と目を潤ませた。北島2世が、五輪の舞台で天高く翔(か)ける。(太田 倫)

2分6秒40の日本新記録で優勝、五輪代表に内定した佐藤翔馬(カメラ・竜田 卓)
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