【巨人】原辰徳監督「我慢、我慢」キムタクコーチ命日に白星届けられず 今季初2連敗

◆JERAセ・リーグ 阪神7―1巨人(7日・甲子園)

 完敗を認めるしかなかった。今季初の連敗を喫した原監督は試合後、サバサバとした表情で振り返った。「やっぱりなかなか主導権を握れないからね。展開としては良くないね」と6試合連続で先取点を許している展開を指摘。そして自らに言い聞かせるように、「我慢、我慢」と努めて前向きに声を発した。

 打線の状態が上向いてこない中、指揮官は動いた。ここまで全10試合に「1番・右翼」で出場していた梶谷を、この日は初めて「2番」に起用。試合前まで打率1割5分8厘と不調だったこともあり、原監督は「少し気分転換も含めて」と説明。丸、中島、若林、ウィーラーの主力4人が新型コロナの陽性判定を受けて離脱する中で「今はある種、チームとしては緊急事態。だからその中でデンとしてるわけにはいかないしね」と不動のリードオフマンとして期待をかける男を動かして、現状での“最適解”の模索に乗り出した。

 だが、阪神のドラフト2位・伊藤将の前に走者を出すが、捉えきれない。2安打と四球を選びながら、盗塁死などで先制機を逃した初回が、現状の打線のつながりの悪さを象徴する。4点を追う5回に新2番の梶谷が右中間適時二塁打を放つが、得点はそれのみ。試合途中から全試合スタメンマスクの大城を20年8月以来の一塁に回すなど、今後に向けた打開策も探る中、9試合連続で3得点以下。その間2ケタ安打もない。

 勝ちたい理由があった。この日は木村拓也さん(享年37)の命日。コーチだった10年4月7日、この日と同じ甲子園での阪神戦前に悲しい知らせが届いた。ガッツと献身性が持ち味で、09年9月4日のヤクルト戦(東京D)では延長12回の捕手不在の危機に、内野手ながらマスクをかぶった“伝説”は今なお語り継がれる。以降、控え野手に捕手の練習をさせて有事に備えるが「例えば石川、その前は寺内だったりが『拓也さんがやったやつですよね』って快く受けてくれたりね。やっぱり残してくれている」と指揮官は受け継がれる“キムタク魂”に感謝する。

 それだけに、いい報告を届けたかった。苦しい今こそ、その献身性を全員が共有するしかない。投手陣は味方が先制点を取るまで我慢する。野手陣は何とか4点以上を奪うため、四球や進塁打など、打席に意味を持たせる。そんな“原野球”の原点に立ち返り、勝率5割に戻ったここから再出発を切る。(西村 茂展)

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